夜が明けてしまいました。朝かぁ。とシミジミしていたら、ポタ…ポタポタ…、ザァァー。と、あっと言うまに本降りの雨。朝明けと、鳥の囀りと、雨音。その時を静かに迎え入れるこの不思議な感覚。眠れなくて感傷的になっていたからかなぁ。外(現実)の世界の移り変わりを、内(逃避)の世界から“見てしまった”稀な瞬間な気がして。内なる部屋でいたわたしは、雨宿りをしている感覚。こんな日は、外に出たくない。一里塚の途中にある大きな樹木の下で、旅の疲れを癒しつつ。先に進むか、もと来た道を戻るか。ぼんやりと考えつつ。誰しかが同じく雨宿りにやってきて。言葉を交わすこともなく。ただ。背中合わせに同じ空間を、穏やかで、貴重な、ほんのひと時を、雨音を聴きながら。過ごしていたい。いつかは旅立たなければならないけれど。まだ、ほんの、もう少しだけ。名もしらぬ誰かと。雨宿りをしていたい…。
そんなことを、ふと願いたい薄墨の空だ。