梅雨明け夏本番だが、宵の口の雨降りが最近気になります。小中学校で
は昨日から夏休みになったところが多いようで、三日坊主だった私も苦手
ながらこの夏から始めて今のところ雨以外は続けている習慣があります。
辺鄙な住まいなのでどこへ行くにもマイカーに乗り、自然と歩かなくなって
さらに、座業なので一日中ほとんど部屋にいる事が多く運動不足になりが
ちです。成田空港近くのホテル滞在の外国人がジョッギングしているのを
時々見かけ感嘆していますが、私にはそのようなハードな真似はとてもで
す。それで、何とか妻に促されてやっと始めた夕食後の散歩なわけですが、
と、いっても腹こなしに、ぶらぶらと散策するのではなく、ノンストップでサッ
サ、サッサと早歩きで30分と決めての運動です。行きで15分帰りに15分
でコースは特に決めず、気の向くままに歩き15分経ったら、方向転換して
戻ります。夏の今時分は行きはまだ残照がありますが、帰りは闇に包まれ
寂寞とした田舎通りの道すがら亡者のような影法師となるような有様です。
日盛の炎暑を引きずった生温い夕闇に蝉や烏が雑木林で侘びしく鳴いてい
ます。途中、生垣の曲がり角で犬を連れた近所の人と鉢合わせし、気恥ず
かしくて「健康のための散歩ですよ!」と言い訳がましい会釈で通り過ぎる。
路地裏を抜ける時、いきなり犬に吠えられ、咆哮がいつまでも止まないので
番犬の律儀なお役目に思わず苦笑し「驚かして御免よ」と、呟いてしまった。
車の多い通りを避けて農道や脇道を歩き、昼は畑で働く人の邪魔にならない
ように黄昏時の散歩をと思ったが畑の作物泥棒と間違われそうで少々困る。
夕闇の農道に自転車のハンドルを握って佇むサングラスの男がいたので「今
晩は!」と挨拶すると眼鏡を下げ無言で上目遣いに睨まれた。知らない人だ
ったが、私の方も怪しまれたようだ。陰気な暗い繁みにも何かが潜んでいる
ような気がしてTシャツは汗ばんで重くなりジーパンの足も縺れるように絡む。
恐ろしいのは蛇や物の怪よりも不審者の方だ、気を付けなければと痛感し、
時々腕や首を回しながら気を逸らし、足取りが競歩の様になってる。時刻を
確認「あと五分で家だ!」スポーツとは言えない軽い運動で費用もかからな
いから運動嫌いの私には最適なはず、好事魔多しとならなければ良いが。

行きはよいよい、帰りは怖い!黄昏時の散歩。