友達との会話やコメディーなどを観て大笑いすると、気分がスッキリし気持ちが明るくなるのは、どなたにも経験のありますよネ。
「笑うものは人間だけである」と言ったのは、古代ギリシアの哲学者アリストテレスですが、笑いは人間だけではなく、チンパンジーやゴリラなどの霊長類にもあります。
ただし、霊長類の社会における笑いは、「あなたに敵意はありません」というように攻撃してくる相手に対しての意志伝達、またはコミュニケーションの手段として使われるようです。
笑うことは健康に良いとよく言われますが、その効用が世界的に注目を集めたのは、わりと最近の1960年代のこと。アメリカのある雑誌の編集長であったノーマン・カズンズ氏は、当時患っていた膠原病を「喜劇やコメディーなどを観て“笑う”」という方法で治してしまったのです。

このことは世界的に話題になり、その後「笑い」に関するさまざまな研究が行われてきました。最近では「笑い」は心の交流を生み出すだけでなく、心身によい影響をもたらすことが、医学的にも明らかになってきています。笑いによって脳血流量は6〜7割もアップし、血糖値も低下するというのです。
私たちが笑うと、身体の中では、いったいどのようなことが起こるのでしょう? まず笑うことで脳が刺激され、それが神経へ伝わって、神経ペプチドという免疫機能活性化ホルモンが分泌されます。それにより身体の免疫力がアップし、多少のことではへこたれない身体になります。
また、この神経ペプチドと結びつき、活性化されるのがガン細胞の殺し屋として有名な、ナチュラルキラー細胞。実際に行った笑いの実験の中から、ナチュラルキラー細胞の活性値が上昇した例が次々と報告されています。さらにモルヒネの数倍もの鎮痛作用と快感作用のある、ベータエンドルフィンやエンケファリンなどのホルモンも分泌されることがわかっています。つまり、笑いの効果として、免疫力を高め、抗癌、鎮痛の作用があるということですネ(*^_^*)
その他、身体の働きを活発にする効用にも注目。笑い過ぎて顔やお腹が痛い、という経験があなたにもありませんか? 笑う時には胸やお腹、腰、背中など、意外とさまざまな部分の筋肉を使っているのです。
全体の運動量は早歩きには少し及びませんが、ほどよい運動量になり、内臓の働きや血液の流れがよくなります。その結果、便秘や冷え性、不眠などが改善されたという声も聞かれます。また、お腹を揺さぶるほど笑うと腹式呼吸に。腹式呼吸は副交感神経の働きを助け、自律神経の働きを整えるので、ゆったりとリラックスした気分になります。
ところで同じ笑いでも、作り笑いの場合はどうなのか気になるところ。この答えは、作り笑いでも免疫細胞の働きが活発になり、免疫力が高まるという実験結果が出ています。これは顔の筋肉が動くことによって何らかの神経伝達物質が作られ、脳へ伝わるためと考えられています。
でも、笑いジワはきになりますネ。実は顔には表情筋が20種類以上もあり、シワを気にし過ぎて使わないでいると筋肉がドンドン衰え、肌のハリやツヤに悪影響を及ぼします。逆に毎日少しずつでも使うことで筋肉がドンドン活性化し、しなやかな肌を手に入れることも夢ではありません。明るく生きることは、人生をも良い方向に開きます。
ニコニコ笑顔って、顔の造作はともかく、輝いていると思いませんか?表情美人という言葉がありますが、本当にそうだと思います。
笑顔でいることはその人の魅力を何倍も引き出すだけでなく、心身に癒しと元気を与えてくれるのですから、毎日をはつらつとした笑顔でイキイキと過ごしたいものですね。
◆おまけ…「笑い」に関することわざ・慣用句・四字熟語
●笑う門には福来たる
笑い声が絶えない家には必ず幸福が訪れる。
●笑いは百薬の長
適度な笑いは身心ともに健康によい。「笑いに勝る良薬なし」とも。
●笑う顔に矢立たず
憎いと思っている相手でも、にこやかな顔で接せられては、憎しみも自然にほぐれる。
●言い出しこき笑いだし
最初に臭いと言い出し、笑い出すものがその張本人であること。
●最後に笑うものが一番よく笑う。
最後が肝心。または、慌ててはいけないことのたとえ。
●笑い三年泣き三月
義太夫節の稽古は、泣くところより笑うところが難しい。
●一笑に付する
笑って、問題にしないで受け流す。馬鹿にして相手にならないこと。
●笑みの眉開く
にこにこする。花が蕾を開く。
●一笑一若
人間一度笑うとそれだけ分若返り、一度怒るとそれだけ分老けるということ。