米シティグループなど欧米の大手金融機関は15日までに、米国のサブプライム(高金利型)住宅ローン問題による損失拡大を防ぐため、800億ドル(約9兆3000億円)規模の共同基金を設立する検討に入った。資金繰りが悪化している傘下の投資子会社を救済する。欧米メディアが報じた。
基金は、シティとバンク・オブ・アメリカ、JPモルガン・チェースの3行が中心に組成し、他の金融機関に参加を呼びかける。報道によると、この構想は米財務省が9月中旬に民間金融機関を集めて検討を開始。英金融サービス庁(FSA)は、英金融機関も参加を検討していることを示唆しており、欧米をまたぐ国際的基金となる可能性もある。
一方で、共同基金設立に反対する意見もあり、話し合いが難航するとの見方もあるという。 基金は、シティなど欧米金融機関の傘下でサブプライム関連証券に投資している「投資ビークル(SIV)」と呼ばれる特別目的会社が保有している担保証券などの資産買い取りに充てる。
SIVは、不動産担保を組み込んだ長期証券「資産担保証券(ABS)」や「債務担保証券(CDO)」を購入し、これらの証券を組み込んだ短期証券「資産担保コマーシャル・ペーパー(ABCP)」を発行している。
しかし、サブプライム問題による信用収縮で新規に発行するABCPが売れなくなり、資金繰りが悪化。発行済みABCPの償還資金を調達するため、資産の投げ売りを迫られ損失が拡大している。親銀行から独立しているものの、破綻(はたん)すれば親銀行の責任は免れない。とくに、全世界に36あるSIVのうち、シティは傘下に7社を抱え、運用資産は1000億ドルを抱える。このため、対策が急務とみられていた。
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