2008/6/30 23:11
高校生と日常触れ合うようになって2年と3ヶ月が過ぎた。
まぁ、ごくごく普通の高校生達と日々過ごしているのであるが、今でもたまに「?」とか「!」とか思う事がある。
授業中。
私の場合は当然の事として、次の様な事を「授業の約束事」として徹底している。
それは…。
@ ノートをキチンととる事
A 話をしっかりと聴く事
B 授業中の課題や宿題はキチンとやる事
である。
「この3つの事を真面目にやっていて『わからない』時は、教える側にも責任があるのだから、わかるまでとことん付き合う。ただし、この3つのうち、ひとつでも『出来ていない』と感じるのなら、それは努力不足。自己責任で処理して下さい。」
日々、そう言い続けている。
さらに「やらなアカン事、ちゃんとやっとかな、後で痛い目に遭うでぇー。経験者が言ってるんやから、間違いないって。」生徒達は笑っているが、私の場合は笑えない状況だったので、「ホンマに大丈夫かいな…」と心配になるときもあるが。
キチンと説明をすれば、いろんな意味で理解をするのだが、中にはこういう『最低限』のい事すらしないで、惰眠を貪るヤツもいる。
何をしに高校へきているのだろう?と思ってしまう。
しかし、それも『高校生だから』できる事なのであって、「あんたはどうやってん!」と突っ込まれれば、返す言葉はない。私も実際は、授業中何もしないで惰眠を貪っていたのだから…。
ある日、授業中に携帯電話を出して、メールを確認した子が居た。
本来なら「預かり」になる所だが、初犯という事で「すぐにカバンにしまいなさい。」と注意した。
ところが、である。何が気に入らないのか、携帯を机の上に放り出して、不貞腐れた態度で、ノートを閉じた。
そこでもう一度警告した。「机の上に出したままだと預からないとアカン。カバンの中にしまいなさい。」
すると更に不機嫌そうに「さわらへんかったら、ええんやろ!」ときた。
さすがに温厚な私も(『温厚』はウソだが)頭にきて「言ってる意味が解らんか?早くカバンにしまえ!」と大きな声を出した。
すると、「あーあ。おもんないわ。何やねん、ちょっと触った位でガタガタ言わんでもええやん。やる気なくなったわ。」ときた。
「おぉ、イッチョ前な事言うやんけ。やる気ないのも何もかも、人のせいかよ。大体、やる気あったら、携帯なんか気にならんはずや。そうやって何でも人のせいにして生きて行けるほど、世間は甘くないんやで。お前、可愛そうなやっちゃな。」
まぁ、こちらの発言も暴言といえば暴言なのだろう。それはわかっている。彼女は、キッとこちらを睨み返してきた。
睨み返すという反応は、決して悪いものではないと理解している。そこには、何かの『意思』が存在するからだ。
その反応を見て、私は「何か言いたい事があったら、言えよ。黙ってたら体に悪いで。」と言葉を返した。「今はいい。」とだけ言って、彼女は机に伏して目を閉じた。
「そうか。まぁ、いいたい事まとまったら、いつでも声かけえや」そう言って、私は授業に戻った。
このまま終わってしまえば、彼女自身もそれだけの人間なんだからしゃあないな、と思いつつ、その後2回くらいの授業では、用意はするものの、それを枕に寝る、という事が続いた。
その週の終わり、私が偏頭痛に苦しみながら、そのクラスの授業を終え、準備室に帰ろうとした時の事だ。その生徒が教室から私の後を追って出てきた。
「先生!」と呼ぶので「なんや。どうしてん。」と答えると、「この前の事やけど…」と言うので、本当は一刻も早く準備室に帰って休みたかったのだが「あぁ、言いたい事まとまったんか?」と答えた。
「うん…」
「なんや、歯切れ悪いなぁ。ちゃんと言ったらええやん。」
「先生、ごめんな、怒らせて。それだけ。」
「いや、こっちもなぁ、もっとちゃんと言ってあげられたらよかったなぁ、とちょっと反省しとってん。おっきな声出して悪かったな。」
その後、しばらくいろいろと話をしていたのであるが、結局の所、今までそういう形で怒られた事がなかったのだそうだ。だから、どういう態度をとっていいのかわからなかったとの事。
何でも、クラスの友達に「いつまでもそんな態度とってたら、アカンのちゃう?『言いたい事があったら言え』って事やねんから、ちゃんと話した方がええよ。」と言われたのだそうな。
彼女曰く「私、今まで、面と向かって『人のせいにばかりして、お前は可哀想や』なんていわれたことなかってん。あの一言は堪えたわ。3日程、真剣に悩んだもん。」と。
「ま、ちょっと言い過ぎたかもな。でも、今考えたんやったら、同じ事繰り返さへんやろ。繰り返したらアカンで。」
「わかった。ところで先生、顔色悪いけど、また偏頭痛?大事にせなアカンで」
「はいはい。大事にしますよ…。ご心配をおかけしてすんませんね。」
それ以降、真面目に頑張ってる彼女の姿を見て、ちょっとばかり安心している。
こんな事の繰り返し。これからも多分。
でも、こういう事の繰り返しがあるからこそ、この仕事はやめられないな、と思う。
クラブでも授業でも、真剣にやればその気持ちは伝わるものだと思っている。
いろいろな子がいる。人の言葉を素直に受け止められない、人の神経を逆なですることを平気で言う、などなど。
でも、その子自身が悪いのかと言うと、そうではないと思う。いろいろな環境の下、何年間か生きてきた上で形成されたものなのだから、その時のその場の現象だけを捉えて「悪い」と言ってしまうのはちょっと違うような気がする。
どんな子だって、こちらが真剣に向き合えば、必ず応えてくれる。時間はかかるかもしれないが、根っからの悪い人間なんて絶対にいないのだ。
何かのタイミングが悪かったり、そんな事が偶然に重なっただけなのだ。そう思う。
「今の若い者は…」私達が高校生の頃にも言われた言葉だ。
要領よくやったり、既製品の如くやる事だけが良いのではない。
若いからこそ、いろんな回り道ができるのだ。
回り道をたくさん歩いて、いろいろな経験をつんだら、その分人生が豊かになる。
「今の高校生も、なかなかやるで。捨てたもんちゃうで!」
そう感じる、今日この頃だ。
まぁ、ごくごく普通の高校生達と日々過ごしているのであるが、今でもたまに「?」とか「!」とか思う事がある。
授業中。
私の場合は当然の事として、次の様な事を「授業の約束事」として徹底している。
それは…。
@ ノートをキチンととる事
A 話をしっかりと聴く事
B 授業中の課題や宿題はキチンとやる事
である。
「この3つの事を真面目にやっていて『わからない』時は、教える側にも責任があるのだから、わかるまでとことん付き合う。ただし、この3つのうち、ひとつでも『出来ていない』と感じるのなら、それは努力不足。自己責任で処理して下さい。」
日々、そう言い続けている。
さらに「やらなアカン事、ちゃんとやっとかな、後で痛い目に遭うでぇー。経験者が言ってるんやから、間違いないって。」生徒達は笑っているが、私の場合は笑えない状況だったので、「ホンマに大丈夫かいな…」と心配になるときもあるが。
キチンと説明をすれば、いろんな意味で理解をするのだが、中にはこういう『最低限』のい事すらしないで、惰眠を貪るヤツもいる。
何をしに高校へきているのだろう?と思ってしまう。
しかし、それも『高校生だから』できる事なのであって、「あんたはどうやってん!」と突っ込まれれば、返す言葉はない。私も実際は、授業中何もしないで惰眠を貪っていたのだから…。
ある日、授業中に携帯電話を出して、メールを確認した子が居た。
本来なら「預かり」になる所だが、初犯という事で「すぐにカバンにしまいなさい。」と注意した。
ところが、である。何が気に入らないのか、携帯を机の上に放り出して、不貞腐れた態度で、ノートを閉じた。
そこでもう一度警告した。「机の上に出したままだと預からないとアカン。カバンの中にしまいなさい。」
すると更に不機嫌そうに「さわらへんかったら、ええんやろ!」ときた。
さすがに温厚な私も(『温厚』はウソだが)頭にきて「言ってる意味が解らんか?早くカバンにしまえ!」と大きな声を出した。
すると、「あーあ。おもんないわ。何やねん、ちょっと触った位でガタガタ言わんでもええやん。やる気なくなったわ。」ときた。
「おぉ、イッチョ前な事言うやんけ。やる気ないのも何もかも、人のせいかよ。大体、やる気あったら、携帯なんか気にならんはずや。そうやって何でも人のせいにして生きて行けるほど、世間は甘くないんやで。お前、可愛そうなやっちゃな。」
まぁ、こちらの発言も暴言といえば暴言なのだろう。それはわかっている。彼女は、キッとこちらを睨み返してきた。
睨み返すという反応は、決して悪いものではないと理解している。そこには、何かの『意思』が存在するからだ。
その反応を見て、私は「何か言いたい事があったら、言えよ。黙ってたら体に悪いで。」と言葉を返した。「今はいい。」とだけ言って、彼女は机に伏して目を閉じた。
「そうか。まぁ、いいたい事まとまったら、いつでも声かけえや」そう言って、私は授業に戻った。
このまま終わってしまえば、彼女自身もそれだけの人間なんだからしゃあないな、と思いつつ、その後2回くらいの授業では、用意はするものの、それを枕に寝る、という事が続いた。
その週の終わり、私が偏頭痛に苦しみながら、そのクラスの授業を終え、準備室に帰ろうとした時の事だ。その生徒が教室から私の後を追って出てきた。
「先生!」と呼ぶので「なんや。どうしてん。」と答えると、「この前の事やけど…」と言うので、本当は一刻も早く準備室に帰って休みたかったのだが「あぁ、言いたい事まとまったんか?」と答えた。
「うん…」
「なんや、歯切れ悪いなぁ。ちゃんと言ったらええやん。」
「先生、ごめんな、怒らせて。それだけ。」
「いや、こっちもなぁ、もっとちゃんと言ってあげられたらよかったなぁ、とちょっと反省しとってん。おっきな声出して悪かったな。」
その後、しばらくいろいろと話をしていたのであるが、結局の所、今までそういう形で怒られた事がなかったのだそうだ。だから、どういう態度をとっていいのかわからなかったとの事。
何でも、クラスの友達に「いつまでもそんな態度とってたら、アカンのちゃう?『言いたい事があったら言え』って事やねんから、ちゃんと話した方がええよ。」と言われたのだそうな。
彼女曰く「私、今まで、面と向かって『人のせいにばかりして、お前は可哀想や』なんていわれたことなかってん。あの一言は堪えたわ。3日程、真剣に悩んだもん。」と。
「ま、ちょっと言い過ぎたかもな。でも、今考えたんやったら、同じ事繰り返さへんやろ。繰り返したらアカンで。」
「わかった。ところで先生、顔色悪いけど、また偏頭痛?大事にせなアカンで」
「はいはい。大事にしますよ…。ご心配をおかけしてすんませんね。」
それ以降、真面目に頑張ってる彼女の姿を見て、ちょっとばかり安心している。
こんな事の繰り返し。これからも多分。
でも、こういう事の繰り返しがあるからこそ、この仕事はやめられないな、と思う。
クラブでも授業でも、真剣にやればその気持ちは伝わるものだと思っている。
いろいろな子がいる。人の言葉を素直に受け止められない、人の神経を逆なですることを平気で言う、などなど。
でも、その子自身が悪いのかと言うと、そうではないと思う。いろいろな環境の下、何年間か生きてきた上で形成されたものなのだから、その時のその場の現象だけを捉えて「悪い」と言ってしまうのはちょっと違うような気がする。
どんな子だって、こちらが真剣に向き合えば、必ず応えてくれる。時間はかかるかもしれないが、根っからの悪い人間なんて絶対にいないのだ。
何かのタイミングが悪かったり、そんな事が偶然に重なっただけなのだ。そう思う。
「今の若い者は…」私達が高校生の頃にも言われた言葉だ。
要領よくやったり、既製品の如くやる事だけが良いのではない。
若いからこそ、いろんな回り道ができるのだ。
回り道をたくさん歩いて、いろいろな経験をつんだら、その分人生が豊かになる。
「今の高校生も、なかなかやるで。捨てたもんちゃうで!」
そう感じる、今日この頃だ。
投稿者:hiro40th
