2007年秋、独立行政法人国立女性教育会館(ヌエック)が設立30周年を迎え、記念事業にお招きを受けて出かけた。ほんとにおめでとうございます。草創期の女性学講座懇談委員仲間だった神田道子さんが現館長。縫田さん、志熊さん、大野さんらの歴代
館長さんのお姿も。専門職員だった上村千賀子・群馬大学教授からご高著『女性解放を
めぐる占領政策』(勁草書房。07)を戴くなど嬉しい再会も。
しかし、一方で残念なことも。日本女性学研究会と日本女性学会の会員で、大学で女性学とジェンダー学を教えているKさんは、「今、学生たちには女性学は人気がなく、ジェンダー学なら学問らしいと受け止められている」という。わからぬでもない、と思えることが、なおさら残念である。私は、上記二つの女性学関連の研究会や学会を有志に呼びかけて発足させたが、今は日本ジェンダー学会に軸足をおいている。この学会では、女性に偏らず意思決定機関では男女がほぼ同数の共同参画である。
日本ジェンダー学会では、交替可能なリーダーを置き、関心領域別にネットワークを
勧めている。こういう活動の進め方が気にいっている仲間との活動は気持ちがいい。またジェンダー研究は、当該地域の文化的社会的状況をみつめることから出発するから、
土台は日本文化の的確な理解ということになる。この日本文化の理解が、守旧派にも案外若い世代にも不十分らしい。
お蔭様で日本ジェンダー学会は2007年に10周年を迎えた。10年間、私は会長を務めてきたが、今年、伊藤公雄さんにバトンタッチした。相変わらず、男女共同参画
方式で動く学会であり、お互い「顔の見える」ことを目指している。
女性だけの集いや女性学の役割も、まだまだある。しかし、主流は男女共同参画型の
集いやジェンダー学となろう。遅れているかと思えば、新しい日本。面白い国である。

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