北口側の
線路沿いに出来たばかりのカレー屋さん『カレー大好きっ』。
ここにカレーを出す店ができると言う話は前から聞いていました。でも聞いていた話では、夜はバーのように酒を売る店になるということだった。
カレーをだすBar は結構多い。
茅場町のBar『パルフェ・タムール』が昼の営業時間に出すコルマカレーは東京一美味しいと評判にもなった。
麻布十番のBar『
月光浴』のタイカレーも有名だ。
燻製料理と珈琲が旨い銀座のBar『
煙事』のカレーはカレー粉を胡麻油で炒める変り種。
『酒を飲む前には小さなキーマカレー。飲んだ後には辛くてサラサラのチキンカレーを出す店があればいいのに』とBarのマスターに話した事がありました。
Bar には1人で入ってくるお客さんが多い。飲む前に食事をするにしても1人なわけで、たいした店には寄ることが出来ない。だったらBarで通常の半分ぐらいのカレーを出してあげれば喜ばれるんじゃないかと思ったわけ。
飲む前にはキーマを食べて胃に膜を張る。本当に膜なんか張れるのかどうか知らないけど、そのほうがアルコールがダイレクトに胃を刺激しない。そして飲む前だから激辛じゃないほうがいいし、量も通常の半分もあればいい。
飲んだ後には、気持ちをシャキッとさせる意味でも辛いサラサラのチキンがいい。カレーで使うスパイスのほとんどは漢方薬と同じだ。二日酔いの日に辛いカレーを食べると、汗が出るほどに体が元に戻る気がするもの。スパイスをしっかりと効かせたチキンカレーで身体を元に戻して帰ってもらう。
『カレーなら大きな厨房も要らないし、そんなBar にしたらどう?』と聞いたのだけれど却下されてしまった。
でも、いいと思いませんか?
良いと思うのはカレー好きだけか・・・・
北口に出来る店は夜に酒を出すと聞いていたから、そんな店だったら面白いと思っていました。
ところが噂と違って、出来たのは普通のカレーショップでした。全然、酒を出す雰囲気じゃない。非常に明るい店内。テーブル席とカウンターが延び、厨房では女性4人が働いています。
ベースとなるソースを選んで、トッピングを決め、最後に辛さを注文するという手順。
ソースはポークとビーフの2種類。
トッピングはいろいろあります。ロースカツ、コロッケ、クリームコロッケ、ハンバーグ、ソーセージなど。他にもいっぱいあったのですが忘れちゃいました。
辛さはLV1〜5まで。
サラダも数種類あります。
とりあえずロースカツカレー。
ベースはポークカレーなので、カレールーの中にはコマ切れの豚バラが入っています。脂はルーに溶け出していてる。カツは注文してから揚げていました。入ったのが2時過ぎだったので、昼の繁忙時にもそうなのかは分かりません。
カレーは野菜や果物の甘味を感じるタイプで、トロミもある。カレー専門店というよりも、まさにカレーショップという感じのカレーです。
なんか懐かしいタイプのカレー。
最近のカレーはスパイスが尖った感じで使われるカレーが多い。レトルトのカレーまでそういうのが増えてきた。手軽に食べるためのレトルトカレーに、こんなにも先鋭的なスパイスの香りを求めるものだろうかと疑問に思うものもある。
もちろんインドカレーが好きな私は、スパイスの香りが重層的立体的に迫ってくるカレーが好きだ。でも、既存のカレー粉を使って出汁を効かせた蕎麦屋のカレー丼だって好きなのです。要するにTPOに合わせた、それぞれのカレーが好きなのですよ。
腹が減っている時にカレーの匂いに誘われてカレーショップに入ることもあります。時間がなくてカレーショップでカレーをかき込む事もある。そんな時にはスパイスがどうこうなんて求めていないし、考えてもいない。
子供の頃から親しんでいる、あの『リ〜ンゴと蜂蜜、トロ〜リ溶けてる』家庭の味のカレーがいいんです。
この手のカレーはあまり特色がなく、大した事はないと思いがちです。しかし店は案外大変なんだろうな。
インドカレーやタイカレーが大好きな人でも、子供の頃から食べていたわけではあるまい。カレーショップのカレーは家庭の味の延長なので、全ての人が子供の頃に美味しい原体験を持っている。どこも似たような即席カレーを使っているのに、どういう訳か家によって味が違う。まさにおふくろの味です。
カレーショップは、このおふくろの味に対抗しなくてはいけない訳でしょ。日本人みんなが持っている『普遍的なカレー』という味がベースなので、カレールーにあまり特色を出すわけにもいかず、かと言って平凡でも飽きられる。
考えてみれば、難しい商売だ。いきおい、トッピングで勝負となるのでしょう。
この手のカレー屋は西葛西では既にC&Cがあります。
店のシステムも似ている。同じカレールーでトッピングによって値段が変わっていく。ソフトドリンクやビールなど飲み物のバリエーションがあるのと、サラダなどのサイドメニューがある点がC&Cとの違い。
ポークカレー自体は安くて、390円だったかな? それをロースカツカレーにすると790円になる。辛さを増すほど何十円か上乗せになっていく。サラダも頼むと1000円を越えますね。
あと違いといえば、この店のカレーはセントラルキッチンで出来たルーを温めるのではなく、この店の中で仕込みをしていることです。私が入った時間には圧力鍋でストックを取っていましたし、寸胴にカレー粉を投入していました。
店の造りとキッチンがシステム化されているのでフランチャイズかと思いがちですが、そうではないようです。この店の母体は瑞江でダーツバーや居酒屋を経営しています。
ロースカツカレーの価格について言えば、C&Cの厚切りカツカレーのほうが安い。カツの美味しさは『田』のほうが数段上だし、カレー自体も私は『田』のほうが好みだ。
でもこの店が良いという客層もいると思います。
若い女性や子供連れの方はカレースタンドのような店には入りにくいでしょうし、落ち着いて食べたい人もいる。カツ以外の具が入ったカレーを食べたい人も多いはずです。そういう人たちやトッピングを楽しみたい人に向いている店だと思います。
でも・・・・・ちょっと、インパクトがなさ過ぎかなぁ・・・
トッピングに納豆なんて言うのもあるけど、そういうインパクトじゃなくて、カレーとしてもう少しなんか欲しいかも。
考えてみると西葛西にはカレーを出す店は意外とあるんですね。
『カレー大好きっ』、『ふらんす亭』、『
田』、『
モア』、『
プチダイニング 遊』、『
ぼくんち』、『
清』、『
カルカッタ』、『タイイサーン』。
家庭の味からエスニックまで揃ってきた感じ。
自分の店だけのカレーを出すところって、まだ他にもありましたっけ?

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