表にはフランス食堂と書いてあります。
黙々と料理をするオーナーシェフ。落ち着きのあるフロア担当の奥様。
いい雰囲気のビストロです。
実は私はここに1度ディナーを食べに行っただけです。
一度の訪問で好き嫌いが判断できるほど舌に自信がないので、本当はブログに書くつもりはありませんでした。しかし再訪した時に、どれだけ最初の印象が変わるのか書き留めておきたくなる店でした。それほど判断に迷う店です。
第一印象を並べてみます。
ディナーの予約が3組しかなかったためか、テーブルは3卓のみ。
かなり広いテーブル間隔で、他の客の会話も気にならずに食事が出来ました。
詰めれば4卓作れるのでしょうが、それでも十分なスペースがあります。
お客さんは残り2卓ともフレンチを食べなれている感じ。
たまたまだったのかも知れませんが、騒がしくなく落ち着いて食事が出来ます。
ビストロにしては大人しいと感じるかも。
コースはプリフィクスで3コースありますが、一番高いコースでも5000円。
他にアラカルトもあり、本日のお勧めもあります。一皿1500円から3000円ぐらいと価格の幅がありますが、アラカルトで自分の食べたい料理を組み合わせると8000円は覚悟する必要がありそう。
しかしプリフィクスのなかで本日のお勧めが組み込めるので、コースで頼めば充分楽しめると思います。
お勧めメニューに載っているのはビストロの定番といえるものから、いわゆる高級食材を使ったものまであり、料理法もロティーから煮込みまでいろいろある。
そのなかから選ぶのは結構楽しい。
料理の味付けはハッキリとした、クラシカルなフレンチという感じ。
最近はやりのヤワな創作フレンチとは違います。
ただし料理によってばらつきが感じられた。
定番であるトマトの蟹肉詰めは、中をくりぬいたトマトにタラバガニとサラダを詰めたもの。簡単なようだが、只のサラダに終わらさずに蟹の風味を活かす店は意外に少ない。ここはディルの香りを効かせて、蟹の風味を引き出していた。
しかし仔牛の煮込みプラムソースは馥郁としたプラムの香りは楽しめるのだが、ソースが何とも鈍重でくどい。くど過ぎて、スネ肉だかホホ肉だか忘れてしまったくらい。
ワインは高い。驚くくらい高い。そして選択肢は少ない。
キュベ・ミティークが5000円。フィジャック97年が30000円。
ワインに詳しい方はこれで分かるだろう。小売の3〜4倍の値付けとなっている。
フィジャックはサンテミリオン地区のワインでメルロー種を主体に作られる好きなワインの一つ。メルロー種の特徴である豊かな甘味を活かした飲み易いワインだが、決して薄っぺらではなくしっかりしたボディを持つ。いろんな料理に合わせ易い美味しいワインです。
でも・・・・・・いくらなんでも30000円はないよ。8000円で買えるもの・・・

小売と同じ値段で売れなどという暴論を吐くつもりはないが、チョット高すぎる。
味にばらつきがあると表現したが、これは個人の好みの問題もあるので、一度の訪問で言い切ることも出来ない。
だいたいこの手の街場のレストランの楽しみというのは、何度も通ううちに自分の好きなものを見つけていき、それを組合わせて楽しい食事を演出するものだ。
全ての皿が美味しいレストランなんてありえない。銀座の
ロオジエでもありえない。
少ないテーブル数で、しかもディナーは1回転するかしないか。それであれだけのメニューを用意するのは大変なはず。
本日のお勧めメニューを見ると、オーナーは自分の作る料理をお客に楽しんで欲しいと思っていることがよく分かる。
ロスを出さずに仕入れるのも大変だろうと、いらん事まで心配してしまう。
基本姿勢は真っ当な街場のフレンチを目指していると思えて仕方がない。
にもかかわらず、あのワインリストである。
美味しい料理を誰でも手の届く価格で提供したい。でも利益を出さなければやってはいけない。ワインで利益を底上げしなくてはならないなぁ。
と、言うことなんだろうか?
だって、コース料金が5000円でミティークも5000円。どっちの利益が大きい?
明らかにミティークでしょ。フィジャック頼んだら・・・・
ついさっき真っ当な街場のフレンチと言った自分は本当に正しいのだろうか???
迷うんですよ・・・・ここの判断は・・・・

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