添乗中、現地での移動に各国のエアラインを使うことはあっても、日本発着の往復便はいつもANAだった。非常に数少ない例外のひとつで、成田−LA 間でシンガポール航空(SQ)を利用したことがある。
野茂っちがメジャーで新人王をとった翌年からコマーシャル出演した、某自動車メーカーのインハウス代理店が集客したメジャーリーグ観戦ツアーの添乗でのことだった。
一日につき250−300人を一日づつずらして五日連続でLAに送り込む、総集客数約1500人の大規模ツアーの一端を担ったのである。パンフレットには往復ANAと明記されていたが、すべてそのように手配できたわけではなかった。
というわけでANA便からあぶれてしまい、SQ利用となった四十数名のお客さんの添乗をすることになったのである。代理店からすでにお詫び済み、加えて現地の試合では優先的に良い座席が割り当てられることになっていたので、不満をあらわにしている人は皆無だった。
そうでなくともSQである。世界エアライン・サービスランキングで常にトップの座に輝くシンガポール航空に乗れるのだから、怒るほうが的外れというものである。UAとかにまわされてしまったグループの添乗員はかなり気の毒、すぬは本当にラッキーだったのである。
SQのスッチーの皆さんの美しいこと。あの妖艶な
ユニフォーム姿は男なら触りたい、女なら着てみたいと憧れること必死である。同じ生地でできてるぞうり風サンダルもぷりちーだった。機内エンターテイメントなど他のサービスも良かった。
野球観戦のほうはローテーションの関係上、5つの出発日のうち
1つのみが当たりで野茂っちの試合が観られるスケジュールになっていた。だから野茂観戦ツアーではなく、メジャーリーグ観戦ツアーと銘打っていたのだが。すぬのグループは一日違いで、当時エースのラモーン・マルティネス先発の試合を観た。
バックネット裏という、それまで観たどの野球の試合より良い席で観戦することができて、まさに役得だった。この5年後に野茂っちは、ラモーンの弟ペドロとボストンにてチームメートになった。なんとなく不思議な縁であるように思える。