長らく途絶えていたアメリカン・クラシック・シリーズを、突如として復活させてしまいます。60年代末に大ヒットしたブロードウェー・ミュージカルを映画化した、
ヘアー
をご紹介〜。


ヒッピー文化をモチーフとし全編ロック・ミュージックを使用した初のミュージカルであったオリジナルの舞台は、社会現象にまでなり世界中で翻訳公演された。現在でも世界のどこかで新たなプロダクションが行なわれている、古典である。
日本でも70年代、
奈良橋陽子氏演出で公演され話題になったのを覚えている。小学生だったので観に行くことはなかったが、何かすごいアメ〜リカのパフォーマンスなんだなあ、日本語に翻訳しちゃうなんてすごいなあ、と子供心に思ったものである。
1979年に映画化されていたとは知ったのは、ずいぶん後である。そして義母のビデオ・ライブラリーに「Hair」のタイトルを発見!!借りました〜。
観てみて思ったのは、ヒッピー、ロック、というよりも反戦色の濃い作品だな、ということである。ラストは
あり得ない!!って感じなのだが(舞台版のラストは違うらしい)、シンプルで力強いメッセージを寓話的に伝えることに成功していると思う。
ベトナム反戦、働かない若者、社会格差(貧富、都会と田舎、人種)など、当時の世相が盛り込まれていて見ごたえがある。この作品が現在でも色あせて見えないのは、これらアメリカの社会問題の本質が今でも未解決のままだからである。
正直、観客を選ぶ作品ではある。とっても
民主党的な映画だなあと思う。うちの義母は民主党支持者だが、義父(夫の継父)は共和党支持者なのである。義母が「ここで観よう」と言わず「貸してあげる」といった理由が、分かるような気がする。
民主党支持者だろうが共和党支持者だろうが、あの時代を生きたアメ人なら好き嫌いを通り越して誰もが体験した「Hair」ブーム、あなたもDVDを観るだけで共有できます。なんて便利な時代になったんでしょう。
ラブ&ピースもフラワー・ムーヴメントも知らない世代の人も、この映画を観るとヒッピーってこんなんだったん?!って分かります。タイトルは、
反体制の象徴として彼らが伸ばしていたロンゲのこと。現在のようにファッションで伸ばしていたわけではないんですよ、決して。
彼らはただの無職のルンペンに見えるかもしれないけど、そうじゃない。最後まで観ていただければ分かります。破天荒な行動ばかりするヒッピーのリーダー格バーガーが「冗談ばかり」と言われたときに、「オレはいつだって真剣だ」って答える。名文句だと思う。
忘れちゃならない音楽の素晴らしさ。Aquarius、Let the Sun Shine inなどは名曲中の名曲。Good Morning Starshineなんかも好きだな。最近では
40歳の童貞男
(日本語にするとすごいタイトルね)のラストに使われていましたね。あの映画観て、あぁ〜ヘアーの曲〜!格好いい〜〜と再確認してしまいました。