ご存知の方は多いと思いますが
うちの夫は、自他共に認める
天邪鬼です。
良く言えば「個性的」
悪く言えば「変人」
大体、人が右と言えば左といい、人が左と言えば右と言います。
昨日は、ディナーの営業でもお誕生日の方が見えていただきました。
女性5人のご家族で、ネットで見つけて始めて来られたそうです。
お料理を運ぶ度に
、「美味しいです。」
「来てよかったです。」と嬉しいお言葉。
しまいには
、「今まで知らなくてすみません。」とまで言われました。
清算の時には、夫に
「
私達はあちこちに食べに行くけど、今日は本当に何もかも美味しかったです。ホテルなんかにも全然引けを取らないお料理で、有難うございました。」
と丁寧にご挨拶いただきました。
私は、夫が何と答えるか、近くでハラハラしながら見守ります。
「食材もこだわってらっしゃるのでしょう?」
アッ、やばい!!と思った私の耳に
「いいえ、全然。」
やっぱり、言ったよ〜〜
夫は、
こだわりは?と聞かれると必ず、こういう。
夫曰く、雑誌でもテレビでも、当たり前の事を
こだわってると言いすぎる、といいます。
調理人が、食材の安全や新鮮さ、価格の適正さを考えるのは当たり前のことで、またそれを工夫して美味しく仕上げるのも当たり前のことなので
何も改めて言う程の事ではないと。
夫の言いたいことは分らないでもないが、
「全然。」と言われた方は例外なく
二の句が告げれず、ポカンとされます。
人によっては馬鹿にされてる?と感じる人もいると思います。
私は慌てて近くに駆け寄り
「
すみません、彼はいつもこんな事ばかり言って・・・
先日も”美味しかったです。何処で修行されたのですか?”
と言われたお客様に”見よう見まねで”と言って
本気にされてしまったんですよ。」というと
優しい笑顔で
「謙遜されてるのね。」と微笑んでくれました。
夫曰く
、「自分の腕に自信の無いやつに限ってどこそこで修行したとか、海外に行ってたとか、虎の威を借りたがる。どこで学んだかは関係ない。その一皿に全てを賭ければお客様は分ってくれる。」と。
言いたいことは分るけど、じゃそれ全部言ってよ〜〜
という感じです。
結局、その行間の気持ちを、飛んでいって埋めるのは私なので
天邪鬼の職人の妻というのは、本当に大変なのです
もちろん食材にはこだわっていますよ

毎日何箇所もお店を回り、産直のお店から安全な野菜を仕入れたり
スープなど切り込んで使う野菜は、形が悪くても新鮮で安いものを選んだり
自分の目で見て足で回っています。
今日の仕入れてきた、三種類の大根です。
一番左は、外側が白いけど切ったら赤い紅芯大根。
右上は人参ではありません。赤い大根です。
右下は紫の大根、こちらふたつは切ったら白いので
皮付きのまま使うそうです。
毎日普通にやってることを素直に伝えてほしいです
