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文学的観点から述べる苦き思ひ出

先日雷がガラガラいっていたので思い出しました。
私は雷がやや苦手であるということを。

苦手なものはたくさんたくさんたくさんたくさんたくさんたくさんあり(寧ろ苦手なもので九拾九%が形成されている私ではありますが)、そのうちの『やや苦手』ゾーンに属すものの一ツに雷が御座居ます。
その理由を挙げるとしたら避けて通れぬ、幼少の砌(みぎり)に通っていた習字教室の帰り道の思ひ出に 貴殿の貴重なお時間を割いて頂ければと存じます。

私には姉が一名居りまして、徒歩弐〇分程の習字教室に共に通いながら 豊島先生という物腰柔らかな御婆様の指導のもと上等毛筆を上へ下へと振り乱し、それはもう芸術的としか言いようのない、否、言われようのない天才姉妹ぶりを披露しては近所の悪童の嫉妬反感を買い、特に妹分という立場の弱い私は西島という名の小学六年の男子児童に厭がらせを受けたもので、弐〇年経った今でもその内容を粘着質に憶えて居ります。既に彼も日本社会を支えるべき年齢となり、並程度には世間からの信頼、信用、己の仕事に対する誇りも安定し始めたであろうこの頃合に如何なる方法をもって報復を表明・実施すべきかと最近はそれにばかり思案を巡らせて居り― 失礼、話が逸れたので巻き戻させて頂きます。

理由は忘却の彼方、其の日に限って姉は自転車・私は徒歩での御勤めで御座居ました。
和ノ心を童心のうちから目覚めさせんとばかりに身を心を鎮めて墨を刷り、純白の和紙の上で美しい曲線を描き上げては豊島女史を「神童は此の地に至り」と唸らせ、完璧なまでにその日の所行を遣り終えたのでありました。
「天気が悪くなってきたので早く帰りたまへ」と麒麟児の身を案じた豊島女史が早期帰宅を促しました故、素直な姉妹はいそいそと帰り支度を始めます。

「本日も心神鍛え上げ頂き感謝の言葉も御座居ません」と深々と頭を下げて教室を出た私共仏蘭西人形の如き可愛らしき姉妹の頭上には怪しい雲がそりゃあすっぽりと覆い被さっていたのです。
「早く帰ろう、雨が降る」と早歩きで帰宅の途を行く私達で御座居ましたが、ポッポッと無情にも冷たき飛礫が姉妹を打ちまごうたあの仕打ちは何故であったのか…。

次第に雨は強まり、傘なしでは非常に厳しい状況へと変貌を遂げる明度の鈍き鉛色の雲。
雷鳴轟く空は鈍く光り出し、今まさに千葉の彼の地に魔法陣が描かれ、悪魔が召還されんとしているかのようでありました。
と、それまでは自転車を引き走(ばし)っていた姉はひらりと其のサドルに飛び乗ると同時に全神経を大腿四頭筋に集中し、口先軽く言葉だけは「早く早く!」と発しながら完全に私を置いていくという所行を成し遂げたのです。

子供心に"雷は早く動くものに落ちる"という刷り込みが成されて居りましたが、雨は本降り・雷はバシャーンンと地平に向かい中国新体操五輪チームも真っ青の見事な着地を繰り返し、か弱い私は小さくなってゆく姉の背中を「待ってよう、」と泣きながら足がもつれんばかりに必死で走り追いかけたものでした。

そして又、それは姉を信じられなくなった瞬間でもありました。

そういった経緯故か、雷が鳴りだすと自転車を探しては辺り構わず蹴り倒すという癖は今でも直る事がありません。
それでいて背筋がゾクゾクもするんですけども…、まあそれは変態なんで仕方が無いのでしょう。
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投稿者:ろみー
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