ブルースが朦朧とした意識の中、若いゴルの女の子が急に旅立って行った。
ゴルでJAZZと言う共通の名前のWanを飼っている縁で知り合ったブリーダーさん宅の1頭だった。
その数日後にブルースが力尽き、悲しみの癒える間も無1ヵ月後に今度はジャズが倒れ、寸でのところで一命を取り留めたと同時に、受け入れ難い余命宣告も告げられた。
それからまた数日経った日、ブリーダーさん宅に新たな10個の命の灯が灯った。
気を紛らわせようと、サイト上で愛くるしい姿を振舞う仔犬を見詰めた。
その中にとても気になる子が居て、少しでも元気を分けて貰おうと見学させてもらった。
その時点で気になっていた子を含む4頭の♂が未だ見ぬ飼い主さんを待っていた。
チョロチョロと動き回るチビゴル達。お目当ての子を目を細めながら見る端でドタバタしているチビに目が移る。
他の子は疲れて眠りに入ったのに、そいつだけはいつまでも落ち着き無くチョロチョロドタバタ…
正直、飼う飼わないは半々…4:6…3:7くらいだったかな。
それがまたまた気が付けば、ジャズが逝く20日ほど前にウチの中をチョロチョロ。
それがSoul。
ジャズにとってはただでさえWan嫌いで、その上に病気で苦しんでいる状態。
飼い主の愛情を独り占めしたかったに違いないだろう。
我が家の事情を知っているブリーダーさんには、介護で手が一杯になった時にはSoulを預かってくれると快諾を得て安心して迎え入れたのだが、その事だけは未だに済まない気持ちでいる。
時同じ頃、ゴル仲間でありディスク仲間の家でも子作り計画が進行していた。
しかし上手くタイミングが合わず、Soulのお披露目がてら「遅かったな」と将来の飼い主候補からの脱退声明を出したのだが…
約半年後に念願のチビゴルが生まれ、飼い主探しに奔走する仲間の様子をニヤニヤしながら見ていたら、思っていたより多く生まれたチビゴルの数匹がどうしても残りそうなので、飼い主探しに協力して欲しいと頼まれる。
そしてその言葉の陰には「その内の1匹を面倒見てくれ」との意味も…
まぁ、今まで2頭を飼っていたんだから聞けない相談ではないけれど、こっちだってSoulにてんてこ舞いの日々を送っている身。そうそう安請け合いはできない。
そこで思いついた言い訳が「とにかく探してみて、どうしても見つからなかったら考える」だったのだが、母様曰く
「そんな事を言ったら、最初から当てにして探さないに決まってる」
確かに…
Soulが思惑に反してディスクに興味を示さない事に目をつけた敵は、あの手この手で甘い言葉を囁いてくる。
仕方がないから顔だけでも見に行ったのだが、これがまた母親似のブッ細工ときたもんだ(笑)
仲間の親御さんが居ようがお構い無しに、チビゴルと母親に向って「ブサイク」を連発(爆)
「ウチはビジュアル系のゴルしか飼わんのだ!」と憎まれ口を叩いても笑顔を崩さない敵に根負けし、これまた気が付けば我が家でSoulにチョッカイを出すゴルが1匹。
それがFunk。
見慣れた事もあるだろうが、今では可愛く見えるから不思議だ(笑)
こいつらもBJに負けず劣らず仲が良い。
ひとつ違うのは、Soulには兄としての自覚が無く、Funkも弟じゃなく同等の意識しか無いようだが、コイツ等の未来を生温かく見守ってやろう。
あの日あの時、縁あってブルースと出会わなければ、その後のジャズ・Soul・Funkとも出会えなかっただろう。
縁が縁を呼んでさらに縁を繋いでいく。
縁は円なのかもね。