1月20日に何の前触れもなく突然にパソコンが起動しなくなった。購入
して7年以上経っているので仕方がないのかもしれないが、データが
重要なのでパニックになった。システムファイルが壊れたようで、外
のHDDにデータのバックアップとリカバリを専門業者に依頼し復帰した。
その修理の間、パソコンで仕事ができないので、パソコンで描けない
タッチでキャンバスにアクリル絵具のアナログ制作で絵を描いていま
した。これはイソップ物語をテーマにしたTISのグループ展のための作
品で、小学館が各作家にそれぞれの物語を割り当て、本にもなります。
私が割り当てられた物語は「ライオンとイノシシ」の寓話です。真夏の暑さ
に喉の渇いたライオンとイノシシ、小さな泉に水を飲みに行き、場所がない
ので、どちらが先に飲むかで喧嘩になり、これが生きるか死ぬかのおおご
とに。ぜいぜいあえいで一息いれた二匹、ふと見上げるとハゲタカ数羽が
じっとこちらをうかがっている。負けて倒れたほうの肉をむさぼり食おうと
いう様子。これに二匹はギョッとして、たちまち敵意は消えうせると、ハゲ
タカの餌になるよりも、仲良くしたほうが身のためだという、争いはやめた
ほうが、どちらも苦しまずに済むという教訓。百獣の王との勝負では直ぐ
決着がつくと思うが、両方とも「しし」なので同じ位の実力なのだろう。
両者が争っているすきに、第三者が骨を折らずにその利益を横取りする
例えなのですが、同様にシギと二枚貝が争っているのを利用して、漁夫
が両方ともつかまえたという「漁夫の利」という話もある。争いのない世界
は理想で非現実。そういえば「金持ち喧嘩せず」という諺も思い浮かぶ、
もちろん私は金持ちではないが争いは避けなければと自戒を込めました。

「ライオンとイノシシ」Copyright (C)2010 AoiFujimoto. All Rights Reserved.

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