喜びに 舞い上がらずに 悲しみに くよくよするな なるようになる
古来より日本は中国の文化に親しみ理解してきたのに、
最近の日本と中国はややこしい力関係になり、
それよりも古来の叡智で理解し合うようになれば良いのだが。
中国から伝わる「人間万事塞翁が馬」という諺は、
古代中国北方の要塞に住む占い師の翁(男の老人の尊称)の馬が逃げ、
人々が慰めると翁は「これは福が来る」と言った。
やがてその馬は別の駿馬を連れて戻ってきたので、
人々が祝うと翁は「これは不幸のもとになる」と言い、
その馬に乗った翁の息子は落馬して足の骨を折ってしまった。
人々が見舞うと翁は「これが幸福のもとになる」と言い、
一年後に戦争となり若者たちのほとんどが戦死したのに、
骨折した翁の息子は兵役を免れて死なずに済んだという故事。
災い転じて福となる、苦あれば楽ありで、
いつ災いが福に転じ福が災いのもとになるかわからないので、
安易に喜んだり悲しむべきではないという教訓だろう。
将来の出来事や人の運命は予測できないので、
超自然的な力の存在や自然と人間現象の観察によって判断する
さまざまな占術が古来より伝わっている。
日本相撲のハッケヨイ!という行司の掛け声の語源である
八卦は古代中国の易経で自然と人生の法則を八つの基本図像で表し
陰陽太極の形象を組み合わせ全ての現象属性から判断する占法。
自然界に存在する全ては八卦で表すことができるとされ、
陽と陰を三つ組み合わせて表される八つの象徴を
方位などにあてて運勢などの吉凶を占う。
八卦は、☰乾、☱兌、☲離、☳震、☴巽、☵坎、☶艮、☷坤、の
八種類があり、それぞれ、天、沢、火、雷、風、水、山、地を
象徴し、易はこの8卦を重ねあわせた64の卦によって占う。
陰陽太極図は太極のなかに陰陽が描かれ、
黒色は陰を表し下降する気を意味し、
白色は陽を表し上昇する気を意味する。
その陰陽の気が徐々に盛んになって、
陰の中央にある白色点は陰中の陽を示して後に陽に転じ、
陽の中央の黒色点は同じように陽中の陰を示して後に陰に転ずる。
陰が極まれば陽になり陽が極まれば陰になって、
森羅万象の限りない循環を永遠に繰り返すことを表している。
ちなみに大韓民国の国旗は太極旗とよばれ、
陰中の陽と陽中の陰が無い陰陽と
四隅に八卦の天地水火の4卦だけが配置されている。
この陰陽太極八卦図と塞翁が馬の災禍転福をテーマに
風水盤と魔方陣や護符のような馬絵の新作描き下ろしアート
「塞翁が馬」ご覧いただければ幸いです。

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