またしても壁紙に絵を描いてしまった。九年前に内装屋さんが使い余った壁紙を置いていったので家の中に保存していて最近ネコの爪で傷ついた壁の補修に自分で使ったが、それでもまだ余っていた。もったいないので今回はそれを利用して更に大きく壁紙の幅をそのまま横幅とした垂れ幕のようなものを壁紙で作った。前に壁紙に絵を描いた時に巻物にすれば絵が大きくても保管や持ち運びに便利だと思ったからだった。
本来なら丈夫な和紙かロールキャンバスに描くべきなのだろうが、そのぶら下げる大きな縦長の巻物に昇り龍を描いた。他の多くの動物は横に移動するが、龍は辰(立つ)といわれるように縦に天地を立つように垂直移動できる。東洋の龍の絵は色々と沢山あるが、龍の頭はなぜか少し上から見た角度で描かれたものがほとんどで龍の頭を下から見上げる角度の龍絵は見たことが無い。また、龍の全身を描いた絵も少なく、ほとんどは雲や火炎などで体を隠し省略していて、頭と手足などの一部だけで表現した龍絵が多い。縦長を生かして下から見上げる角度で全身の昇り龍を描いてみた。
大きなサイズの絵を描くには広い場所が必要だが、絵が大きくても巻物は描く時も部分だけを出しながら他は巻いてスペースをとらずに制作進行にあわせて拡げ、大きな絵でも意外に描きやすかったが、床にしゃがんで描くので足腰が疲れた。絵も娯楽だと考えているので、誰かを喜ばせ元気や活力を与えられ何かの役に立てればと願っている。

「昇運龍」壁紙にペイント サイズ96cmX230cm 2014年7月制作
2014.7.18,Copyright(C)2014 AoiFujimoto. All Rights Reserved.

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