犬との散歩道に
梅や辛夷と木蓮の
花が次々に咲き
桜も満開になり
春の嵐に桜吹雪が
儚く舞い散り
百花繚乱の春に
酔ってしまった。
と言うのも
この時期は方々で
桜並木のように
群れた桜を
身近に見慣れ
ことさら
お花見に行くことは
今まで無かった。
ところが
妻に誘われ
今年初めて
印西市天然記念物の
吉高の大桜を
ドライブがてら
お花見してきたが
山桜が一本だけ
立つ情景に
白日夢を
みているような
現実とは思えず
なぜか
気持ちがざわついた。
樹齢300年以上の
この古木は
添え木に
支えられながらも
見事な枝ぶりを拡げ
お椀を伏せたような姿で
妖しくも美しい
悠久の時を表現していて
孤高の大桜に対面した
眼福に感謝した。
と言うのも
一本立つ桜を観ながら
私の人生は
これで良いのだと
思えたからで
ありがたいことに
愛する家族が身近にいて
可愛いペットまでいる
桜を愛でる心の余裕もでき
今が人生最上なのかもとの
想いが脳裏をかすめた。

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