BSアンテナ取り付けで
古いコード類が余ったので、
ヤフオクにラインブースター付きで
500円で出品したら、競られて
1.110円で落札された。
どうやら、3.000円近くする
ブースター目当てだったのかもしれない。
それでも、
不用品を処分できて
助かった。
『小説家になろう』というサイトに
連載を掲載していたら
連日、30人ほどの閲覧があり、
すでに一万人を超え、
「役に立った」という感想もあり、
市場リサーチは脈ありと見て、
ヤフオクに書籍として出品してみたが、
こちらのアクセス数はサッパリである。
グーグルでも「子不孝」で入力すると
2番目にヒットする。
先日は、
支援学級の先生から
注文を頂いた。
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『あまちゃん』を語る
ユイ・ママの葛藤
奈保子。ユイちゃんのママは、夫が入院療養中に失踪してしまいましたが、あれは、どういう心理なんでしょうか。
先生。ドラマのなかで、退院してきた足立センセイがスナック「りあす」で、みんなの前で「その徴候は前から感じていた」と言うシーンがあったでしょ。
奈保子。はい。ありました。それで、どうしてなんだろう、と疑問に思ったんです。
先生。ユイならば、きっと、ママは良妻賢母を勤めていることに疲れちゃったんだ、と思ったんじゃないでしょうか。
奈保子。なるほど。たしかに、最初の方で、ユイが母親に喰ってかかるシーンがありましたね。「ママはそんなんでいいの?!」って。
先生。あれは、アンタは自分のほんとうにやりたいことをやって生きているのか、と親に向かって真剣勝負で挑んでいるんですね。
奈保子。元テレビ局アナウンサーという経歴を捨てて、教師であり、議員になった夫と子どもたちのために尽くしてきたんですよね。
先生。立派な家庭人で主婦なんですよ。
奈保子。でも、ユイには偽善的に見えたんでしょうか。
先生。きっと、自分を殺してどこか無理しているように見えたんでしょうね。そういう所に鋭い子どもっていますからね。
奈保子。そういえば、足立家はどこかハイソで、浜暮らしの人々とは一線を画していましたね。海女クラブの誰かが、「あの人はお嬢様育ちだから…」というようなことを言っていたような記憶があります。
先生。そうだね。役柄では、仙台出身で短大を出て岩手のテレビ局に就職したことになっているでしょ。
奈保子。なるほど。仙台は東北ではいちばんの都会ですものね。それに、大学出でマスコミ関係に就職というのはキャリアウーマンですものね。
先生。実際、配役の八木亜希子って、元アナウンサーだったんですってね。それもキョンキョンと同じ、キャスティングの妙ですね。
奈保子。現実とドラマの重層性ですね。
アキが東京に出てきて、ユイ・ママが男性と同伴しているのを見てショックを受けますね。
先生。あの清楚で良妻賢母のお母さんが何故…って、でしょう。まだ、純粋な十代の子には、了解不能な事かもしれないね。
奈保子。でも、アキはその前に、実家で父親が他の女性を家に連れ込んでいるのを目撃していますね。
先生。あー、はいはい。あれもショックだったんじゃないですか。それでも、あまりその後の父親に対する嫌悪感は描かれていないでしょ。
奈保子。そうですね。それも不思議でした。ふつうなら、「パパは汚らわしい…」とか、あってもよさそうだったんですがね。
先生。アキは、そういう性的なことに対しては、いわゆるオボコイというか、ウブなのかもしれませんね。
奈保子。きっと、そうなんでしょうね。天然+あどけない、という感じですものね。
先生。でも、水口にたびたび「カワイイ方じゃなく、訛ってる方」と言われたことに、後で、ユイに「いくらオラだって傷ついたべ」と白状してるでしょ。
奈保子。ああ、そうでしたね。ちゃんとヴァルナラブル(傷つき易い)な感性はあるんだよ、って言ってますね。
先生。ユイ・ママの行動は、いわゆるミッドエイジ・クライシス(中年の危機)なんだと思います。
奈保子。河合先生は、子どもの思春期と親の思秋期の問題はシンクロすることがある、とおっしゃっていましたが、まさしくユイとママはそうですね。
先生。ほんとにね。

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