「あ〜。オモシロかった・・・」 <(^.^)> ♪〜 ・・・と言いながら、いつか死んでいきたい。
『わが家新聞』の「こだわりの毎日」欄です。
2020/3/4
きのうは
ソーちゃんの
今季最後の「順位戦」だった。
ここまで、9戦全勝で
堂々のC級1組の1位として
すでに「自力」昇級を果たした。
昨年度は、
師匠と昇級を争い、
結果は1敗が祟って
順位が上の師匠が昇級を果たす
というドラマがあった。
師匠は、
ソータに七段にも
追いつかれたものの、
こつこつと勝率を上げて
八段にも昇段するという
偉業をしてみせた
弟子の範たるスゴイ人である。
この師にしてこの弟子あり、
なのである。
きのうは、
10戦全勝がかかる一番だったが、
相手は八段で初手合いながら、
順位の下位だったので、
中盤からジリジリと差を広げて
危なげない「完勝」だった。
解説者たちをして
「完璧な指し回しで、
もはや、序盤、中盤、終盤に
欠点が見出せない・・・」
と驚嘆させ、
「実力では、
豊島名人・竜王/渡辺三冠/
永瀬二冠に続く
棋界のトップ5に入る」
との太鼓判を押された。
公式戦では
一度も勝てていない
名人・竜王をラスボスとして、
この三人を倒さねば、
「名人を超える」
という小学生来の
悲願は達成されない。
ひとりの少年英雄が
伝家の宝刀ひとつ携えて
闘いの場に舞い降りる・・・
という、まるで、
出来過ぎたRPGを体験するようで
来季もライヴ戦から目が離せない。
ソータが棋界の頂点
「名人」になるまでは、
B2、B1、A・・・と、
順調に昇りつめなくてはなので、
最低でもあと三年はかかる。
それだけは、
どうしても見届けたいので、
そのためにも健康生活を保つべく
努力しようとは思う。
今年は、
シブコの全英への
ディフェンディング・チャンピオン
としての招待出場もあり、
それも楽しみである。
本人は、
「たぶん、
ボロボロだと思うけど…。
ハハハ・・・」
と、いたって呑気なのも、
如何にもシブコらしい。
リンクスという従来の
海沿いコースになるので、
果たして、日本にはない
ゴルフ発祥のオリジナルコースを
どう攻略するのか
「シブコ劇場」からも
眼が離せない。
ソータの対局に臨む姿勢は
スポーツマン・シップや
武道精神にも通底する
凛とした少年棋士然として
まことにカッコいい。
昨日も
対局20分前には
盤前に着座し、
時折、瞑想しながら、
自然体での全勝への意気込みが
感じられた。
対局開始の互礼では、
棋界の誰よりも
深々と長く黙礼する。
茶の湯でいう
「真行草」の「行」のお辞儀だが、
これほど立派で美しい姿も
滅多に見られるものではない。
幼い頃から
「相手を敬うように」
と指導され
何千回も稽古して得た
自然体の手前である。
一昨年の
師匠との初対局では、
いつもより更に深々と
そして長く頭を下げていたのを見て、
目頭が熱くなった。
こういう処を鑑賞するのが
“観る将”の醍醐味でもある。
将棋は敗者側から
「負けました」
と宣言せねばならぬルールがあり、
『クールジャパン』では
外人たちから、それは
ツライので嫌だ・・・と言われた(笑)。
でも、
その敗北宣言に対して勝者は
「ありがとうございました」
と、答礼しお辞儀する。
二度とない「今ここ」で
共に将棋を楽しめた事に対する
感謝と喜びを示すのであり、
そこには敗者への
「惻隠の情」も含まれ、
勝ってガッツポーズするような
単純な勝負事ではないのである。
なので、いつぞや、
白鳳が優勝戦を決めて
ガッツポーズしたことを
相撲「道」に反すると
「横綱審議会」から
戒められたのである。
剣道の昇段審査でも、
対戦相手に勝って
喜び過ぎた選手が
「残心」の姿勢がない、
と昇段を認められなかったという。
将棋に「道」は付かないが、
そこには他の諸武芸である
柔道・剣道・相撲道・
茶道・華道・・・のように、
「道」の精神は通底している。
まだ十七歳の少年棋士の
佇まい・振る舞いには、
まるで名茶人のような
洗練と優雅さ、品性を湛えている。
⁂
朝10時に始まった対局が、
終局を迎えたのは夜の10時を
過ぎたあたりだった。
AIの形勢判定が
非情にも99:1となり、
「五手詰め」という表示が出た。
あと五手でソータの勝ち、
という判定だが、
100:0にならず
相手に1%の可能性があるのは、
人間は勘違いして
大ポカをやらかすからだという。
素人どうしには
よくあることだが、
プロどうしでは
100回に1回しかあり得ない
ということである。
⁂
終局後のインタビューで、
3月7日に、奨励会の三段で
「女流」三冠の西山朋佳(24)が
勝てば女性初の「棋士」となる
前人未到の偉業が
達成されるかもしれない、
ということを知った。
ソータが三段時代に
彼女に勝って四段昇段(プロ入り)
した因縁があるらしい。
これは、
将棋ファンも固唾を呑んで
応援することだろう。
もし負ければ、
26歳で退会ルールがあるので、
チャンスはあと2回しかない。
「女流」最強と言われた
里見香奈をして
それが達成できずに
退会になった。
まさしく、
全国ニュース必出の
注目の大一番である。
『ハクミコ』に出てきた
カヌレが美味しそうだったので、
今日、エスパルの
『フロ プレステージュ』で
買ってこようと思ってる。
⁂
仙台出身の
サンドイッチマンが、
福島県の3.11被災者に対する
支援としてチャリティーの収益
3500万を寄付したという。
毎年の寄付で
すでに1億数千万に
達したというから
大したものである。
伊達氏は
郡山に3年在住していたそうで、
フクシマへの愛を語り、
富沢氏は、知事に対して
「着服しないでください」
と洒落を飛ばして笑わせていた。
もうすぐ、
9年目の3.11を迎えるが
書店の店頭には
サンドの新刊『東北魂』が
山積みにされていた。
6年間続けた
『復興支援リサイタル』は
終演したが、それに代わる
別な形で、自分も引き続き
支援活動に携わっていきたい
と考えている。

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