「あ〜。オモシロかった・・・」 <(^.^)> ♪〜 ・・・と言いながら、いつか死んでいきたい。
『わが家新聞』の「こだわりの毎日」欄です。
2019/5/20
抗生物質を七日間呑みきって、
どうにか、扁桃炎も治まり、
幸いにして
気管支炎も長引かず
快癒した。
きのうは
日曜にもかかわらず、
朝から仕事が4件も入って、
病み上がりのカラダが持てばいいが、
と懸念されたが、どうにか、
夜の9時半まで無事、やり果せた。
音大を目指している
知人の中3のお嬢さんに
バイオリンをお譲りする約束をしていたら、
前日に突然、部活がなくなったから・・・と、
日曜日においでになることになって、
あわてて「バリーニ1784」の
メンテナンスをした。
裏板に5cmほどの
クラックが入っていたので、
古楽器修復用の「鹿膠」を
パレットナイフで埋め込んだ。
内部のエチケット(ラベル)の片側が
剥がれかかっていたので、
f字孔から「L字」治具を挿入して
糊付けした。
そしたら、
「カサリ・・・」
と、微かな異音がしたので、
怪訝に思ってペンライトで
暗い内部を照らしてみたら、
ナ、ナント!!
虫らしき姿が視認でき、
竹串に両面テープを付けて付着させたら、
ヤ、ヤッパリ、虫だった。
まさか、
235年前の蜂とも思えないが、
前オーナーが保管中に
忍び込んだのだろう。
なんたが、
可笑しくって・・・
つい・・・
♩ムッシがぁ〜
出った出ぇたぁ〜
虫がでーたー♩
と、『炭坑節』が
口から出た。
お母さんに付き添われて
初めて来られたHちゃんは、
礼儀正しい可愛いい女の子で、
さっそく
「キルシュネック1975/ドイツ」と
「バリーニ1786/フランス」を
二種類の弓で試奏してもらった。
合奏部の第二バイオリンで、
『シベリウス2番』や
『チャイコ5番』などを
3年間やっており、
個人レッスンも受けているというので、
しっかりしたタッチと十分な音量で
楽器を鳴らしてくれた。
弓を換えて
二度ずつ鳴らしてみて、
どちらか気に入った方をどうぞ・・・と、
言ったら、
「柔らかくて丸みがあるので、
オールドの方を・・・」
と選んだのは驚いた。
1976の方が
モダン楽器なので、
明るい音色で音量もあったが、
それよりも熟れた古楽器の
まろい音の方を選んだのは
なかなかの耳とセンスである。
ケースには
最高級のGEWAを付けてあげたが、
それだと学校とかで
目立ち過ぎるとなんなんで、
ついでに、偽装用に
ボロボロのしょぼいケースもあげた(笑)。
まさか、そんなかに
中3の女の子が、
18Cのヴィンテージ楽器を
入れてるとは思うまい(笑)。
古楽器の保管法、
手入れ法をひととおり説明し、
ケースに収めるときに、
嫁に出すような気分になって
「なんだか、すこし寂しいなぁ・・・」
と半分冗談で言ったら、
Hちゃんが、すかさず
「また、弾きに来ます・・・」
と言ってくれたのが、
なんだか胸がジーンとした。
自分は先輩のGさんに
演奏家・製作家として
信用されて楽器を託されたので、
次世代の「音楽家」に
ちゃんと継承する義務と
責任がある。
夜、お母さんから
お礼のメールを頂いて、
帰りの車のなかで
「私、そんなに頑張ってないのに、
こんなに良いことがあるなんて。
もっと頑張らなきゃ・・・」
と泣いてという。
ほんとに
心根の「いい子」の処に
嫁がせてもらって
楽器も幸せである。
仕事の合間に
気分転換にと
散歩に出た。
かならず立ち寄る原っぱの
草むらの中を
目をこらして探索すると、
なんと、アスパラのコロニーが
5ケ所ほどに増えていて、
今まさに食べ時という固体を
7〜8本、ポキリ、ポキリと
気持ちよく手折ってきた。
断面からは
水分がポタポタと滴り落ちる。
これ以上に
新鮮な採りたてはない。
さっそく、
帰宅後にフライパンで
乾煎りして火を通した。
ソースパンに
ぺルノーを入れて
アルコールを飛ばしたら
1分ほど火柱が消えなかった。
ブールモンテ
(バターで繋ぐ)後、
リンゴ酢、蜂蜜で
黄色いキレイなソースになった。
裏庭から
春菊と芹とエンドウ豆をも
採ってきて添えてみた。
5分ほどで
「ヴェール・ド・メ」
(五月の緑)
の一皿が出来た。
試食中に、
あれッ?!
「Vert de Mai」って
「五月みどり」じゃん、
と思った。
そしたら、
『かまきり夫人』
なんていう
連想までしてしまって、
゚゚(´□`。)°゚ タハハハ
と、苦笑した。
・・・ったく、
“ひとり脳内革命”
である(笑)。
かなり本気モードで
『バロック風ルネッサンスギター』なる
珍奇な逸品を製作したことがある。
キットとかではなく、
設計図なしで、
一から素材を調達して創るのを
「スクラッチ・ビルト」というが、
その際、
(さて、今度はどんなのを創ろうか・・・)
というコンセプトが毎回要る。
ある回には、
ルネッサンス末期と
バロック初期の
端境期あたり(16C)に
ありそうでない意匠の物として
「バロック装飾のルネッサンスギター」
なるものを思いついた。
それには、
裏板と指板を
ジリコテとアガチスという
黒木と白木をストライプにした。
(これを通称“キチガイ”という・・笑)。
このデザインは、
一枚板ですむところを
モザイク仕立てにするのだから、
かなりの手間と技術が要る。
ついでに
ペグ(弦巻き)も
色違いにし、
ボトムにはペルシアンな
「唐草模様」の
透かし彫りを施した。
ローズ(薔薇模様音孔)は
シンプルなアラベスクに。
ガット弦を張った
心血を注いだ入魂の逸品だったが、
ヤフオクに5万で出品したら
すぐさま落札された。
プロフィールを見たら、
どうもプロのリューティエ(製作家)の方で、
ご自分で楽器ミュージアムのような
展示もされていらしたので、
「珍獣」扱いで
興味を持たれたのかもしれない。

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