きのう、
元Y中の教頭H先生から
「ご無沙汰しております」
というメールを
久しぶりに頂いた。
Y中では
音楽を担当されていて、
校内コンサートを幾度も
企画してくだすった先生だが、
今年度から、自分が勤務してる
市教委の指導主事になられ、
「ワクチンの優先接種」の
ご案内をわざわざ下さった。
せっかくの御好意だったが、
「持病が多く、
重篤副作用のリスクがあるので、
今回は控えようかと思ってます」
という理由で
ご返答させて頂いた。
自分に順番が
廻って来たので、
慌てて、にわか仕込みの
免疫学の復習やら、
世界動向と心理社会的な
コンステレーション(布置)をも
分析している。
その関連学習で、
「合成生物学(Synthetic Biology)」
なる最新の生物学の最先端を知り、
いささか、ショックを受けている。
それは、
細胞や遺伝子といった
生物の構成要素を組み合わせて
生命機能を人工的に設計したり、
人工の生物システムを
構築したりする分野である。
2010年5月には、
『Science』に米国の
Craig Venter博士が
人工生命体の作成に成功した、
というセンセーショナルな論文が載った。
それは、マイコプラズマ菌の
全ゲノムを化学的に合成し、
それを近縁別種の菌に移植したら、
正常にタンパク質を作り
分裂・増殖も認められたという。
この実験については、
生命倫理に反するとか、
バイオテロに悪用される、
という賛否両論が起こったが、
オバマ時代の
「倫理諮問委員会」では
リスクを限定的とし、
新たな生命体創造を認め、
この研究を推進すべきとした。
それ以後、
2021年に至るまで、
世界の「生命倫理問題」は
一挙に規制緩和方向に進み、
同時に「遺伝子治療」の指針も
全面改正・規制撤廃となった。
その象徴が
北京研究所のペット用
「マイクロ豚」であり、
テキサスA&M大の
「マッチョ豚」である。
これらも、
ノックアウト(破壊)、
ノックイン(挿入)
という遺伝子の一部を
ゲノム編集によって
創られた人工生命体である。
最新のゲノム解析は
AIの進化で各段に早くなり、
コロナ・ウイルスの
全ゲノムも即解析されたからこそ、
その遺伝情報のRNA(核酸)を元に
mRNAワクチンが開発されたのである。
そこには、
先進国政府のイノベーション推進、
すなわち、科学技術やビジネスモデルの
革新・刷新・変革を「是」とする
グローバル・コンセンサスが
明らかである。
ここには、
「経済至上主義」
「物質主義」
の"右肩上がり"幻想が
潜んでいる。
1918年の「スペイン風邪」来の
コロナ・パンデミックで、
人類は初めて、
長らく安全性が疑問視されていた
「遺伝子ワクチン」を
「特別承認」「緊急承認」
という特例で"見切り発車"した。
その背景には、
AIやビッグデータの登場と
ゲノム編集技術の認可・推奨、
という新たな社会動向が
あってのことである。
「成長抑制」遺伝子を
ノックアウト(破壊)し
「マッチョ豚」を作り、
「成長促進」遺伝子を
ノックアウトして
「マイクロ豚」を作りあげた。
「効率的」に
肉がたくさん取れるから、
「可愛い」から・・・
というのは消費者のニーズで、
科学者・研究者は、
「生命操作」がオモシロイから、
なのだろうが・・・。
人のあくなき探求心、
好奇心、知識欲、支配欲は、
自然科学やテクノロジーを
ここまで進化させてきたのは
確かである。
しかし、
立花 隆が
いみじくも警告したように、
複雑系にある自然や生命を
人間の「欲」や「都合」で
「操作したい」「操作できる」
と思い込むのは、
手痛いしっぺ返しが
ありそうでならない。
2019年に文科省は、
「指針改定」により、
ヒトの生殖細胞と
動物の胚から
「動物性集合胚」作製を容認した。
最終目的は、
ヒトの臓器を
動物に作らせることである。
マウスでは、
皮膚遺伝子をノックアウトし、
ヒトの遺伝子をノックインする
実験が行われている。
ワクチン接種機会が
廻ってきた事により、
ネット上の医師・科学者たちの
学識とは別の
個人的な考えに触れたいと思い、
いろいろと検索している。
さる勤務医の逡巡には、
専門家ならではの
葛藤が感じられた。
概略してみると・・・
5年、10年後は判らない副作用。
されど、医療崩壊しては
患者の命を守れない。
病院が崩壊したら失職する。
感染し重症化したら死ぬ可能性がある。
家族に感染させて死なせてしまう危惧。
集団免疫獲得の為の接種は向社会的行為。
世界的コロナ禍が収束せねば、
失職者が増え、犯罪が増え、
果ては戦争などの社会混乱が起きる?
そして、
この医師は、
リスク/ベネフィットを熟慮して
ワクチンを打てないような子供たち世代に、
たくさんの選択ができて
可能性が広がる
夢のある世界・未来を繋ぎたい
という希望が大きい、
副作用の危惧よりも大きい、
として接種を決断したという。
3.11では、
放射能汚染の
低線量・長期被爆を逃れ、
5万人の県民が
エクソダス(大脱出)を決意した。
自分は、
余命を計算し、
その決断はしなかった。
今回も、
余命計算をしながらも、
科学的知見と
心理社会的分析と
蓋然性(可能性の程度)を検討し、
そのプロセスもまた
日常の"生きること"の一部
として味わっている。
文献を調べていて、
「合成生物学」の
実験成果に驚きながらも、
"抵抗感"や"引っ掛かり"
という情緒面も見逃せない。
それも、
知性と同様に
内部センサーなのである。
アストラゼネカや
ジョンソン&ジョンソンの
ワクチンは、
サルのアデノウィルスを
ベクター(饅頭の皮)に使い、
mRNAを1000億単位注入する。
この「動物由来」というのと
1000億という高単位は、
幼少期に二度も医療過誤の
被害に遭って
トラウマになっている身には
「情緒的」に嫌な感じである。
さる研究者に拠れば、
ヒトにはレトロウイルス由来の
遺伝子が30%あるので、
逆転位酵素が細胞内にあるかもしれず、
だとするとmRNAからDNAが
作られてしまう危惧が
あるかもしれないという。
これが、
トンデモ説なのかは、
自分で調べてみないことには
判らない。

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