2007/4/16

消灯しよう、安直に死せる理由なんてそうそうは無いものだ  









なんにもない夜のすべてをつらつらと書きつくして、ああもう本当になにもやる事がないと心底思えたら、俺、布団で死ねるかな
喜びにまみれて独りになって、素晴らしい快感と書いてあるような顔をして布団の中でにっこりと死ねるかな
手の中にはもう何年も昔に駄菓子屋で買ったしぼんだ風船、さっき気紛れに膨らませたけどさすがにもう劣化してたらしくて数分もしないうちに意気消沈で果てた
未来に行くのってひとつひとつ、ねえひとつひとつ見送っていくようなもんだよね、俺の手の中のこいつにまだ意識があるとしたらいったいどんな事を思っているのだろう
存在理由の終ったあとで、物質の部分で考える紆余曲折、そんなものが醸し出すやたらな切なさに
何だか破壊衝動が地下水のように湧き出る心境だ
意識、意識、意識は陥没して、心臓の表面に真っ暗な穴が開いた、そいつが言葉を欲しがる、そいつが言葉を欲しがる、そいつが言葉を欲しがって満足に眠れないんだ、満足する言葉なんか借りてきたって適応しない、眠るな、起きろ、眠るな、起きろ、キャンゲットイナフ、俺を満足させてくれよ
さすが生命の源、貪欲で貪欲で果てしがない、生まれてから死ぬまで激しく運動し続ける機関、やつには妥協なんて決して通用しないのさ、あーんと、疲れてぼんやりしてるけど、ワード開いて紆余曲折、切なさなんて醸し出せやしない、詩人の自問は性急過ぎて、韻を踏んでるいとまもない
今日だけはリズムを欲しがるのはやめよう、なんにもない夜のような液晶のディスプレイを疲労困憊の感覚で埋め尽くそう、アンテナはキャッチする、いつもとほんの少し毛色の違う韻律を、ふらふらと不用意に車の前に躍り出る痩せた野良猫みたいなランゲージを、俺今夜ここに散らばるたわいない意識になろう、よく出来た不条理劇になって見えないところにいる友達に拍手喝采してもらっちゃおう、おい、居るんだろマイフレンズ、いつもいつもいい気持ちにさせてくれてありがとう、俺、感謝の仕方がいつもいつもうんざりするくらい下手なんだ、あんたの言う事本当だって信じてるよ、俺にだって許されるところがあったっていいと思うんだ
あーいつの間にか雷が止んでいる、あいつ俺をぶすぶすに焦がそうと狙ってるみたいだった、だからノートを開くのがずいぶん後になってしまったんだ、俺、雨男でさ、新しく仕事についたら必ず天気がおかしくなる、それが今日みたいに激しい雷なんて空になると、それはいつかにほんの少しだけ出会った誰かが俺によこした殺意なんじゃないかなんて、そんな風に思う事があるんだよな、消化出来ないものを他人に押し付けるようなやつってたまに居るだろ、これはそういう類のもんなんじゃないのかって、そんな気になる
えらく静かだ、夜も深くなってきて、数日前にはうるさかった蛙もなぜかじっとしてて声ひとつ立てやしない、手の中の風船はぼんやりとしぼんだままでいる、そいつの脳裏に飛来してるある種の悟りのような観念は相変わらず俺には理解出来ない、一応言っておくけど俺がいま書こうとしているものは多分メランコリックなものなんかじゃないぜ
詩なんてものはきっとどんな程度であれたいそうな意味なんか秘めているようなものではなくてちょっと手の込んだ日記のようなものなのさ、俺はそれでいいと思ってる、そうでなければ動機なんて全部嘘になってしまうもの、だから嘘だってつくのさ、もう何遍も言ったけれど嘘を書けない詩人は百日草みたいなもんさ、花は咲くけど伸びはしないのさ、布団で死にたいって言っていたって?少しニュアンスは違うけどそんな事確かに言ったかもしれないね
案内板のついてない小さな道みたいな入口が欲しくてさ、書き始める前に何度も何度も繰り返してみたんだ、その結果、少々迷わせるくらいが丁度いいって結論に達して
だって誰にでも判るものを目指してるわけじゃないからね、手の中の風船はもうごみ箱の中にいる、しばらく考えてみたけどもうそこにしかやるところがなかった、要するにそいつはそのとき俺の中で御臨終あそばしたという事だ、結論というものは絶対じゃないけどあるに越したことはないだろう、いま必要かそうでないかなんて気分は意外と大してあてにはならないものだ
そいつが記憶の蓋を開けるきっかけになることだってあるんだもの
なんか凄いファンタジーだねお前さんの言ってる事は、壁に貼り付けたヴードゥラウンジ94年度の怪物が、軟らかく背伸びをしながらそんな事を言った、だけどそんなものに誰も注釈をつける事など出来ない、もしつけたところで泥の船ぐらいの役にしか立たないさ、沈んでゆくための航海ならしないに越した事はない
飽きちまったって言ったら叱られるかな、こんな風につらつらと書き連ねる事に飽きちまったなんて言ったら?これは本当はもっと長く続けられるものかもしれない、だけど俺もう布団敷いちまってもいいかななんてそんな気分なんだよね
あーん、運命としちゃ非常にリアルなラインかもしれないね、自分でもそんな完璧に把握しているわけじゃないけどさ、これは運命としちゃ非常にリアルなラインなのかもしれないなんてそんな風にちょっと思うね
信じてるさ、誰かに判ってもらえる類のものを今夜は連ねたってね










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2007/4/4

Friend, Lover, Sister, Mother,Wife………Me.  










穢れた心を剥き出しにして夜歩く禍々しさだ、叫びも、威嚇も、挑発ももうそこには無く、ただただ穢れを剥き出しにして夜歩く禍々しさだ、月光は毒針のように山の向こうを突き刺している、頭上の雲は憂鬱のような限りなく黒に近い灰色のかたまりだ
飢えとか、悲嘆とか、絶望とか、願望とか、憤りとか…そんなものは全部ひっくるめて希望になるのさ、それがあるってことはきっと無いよりずっと観念的に浄化作用だ
穢れた心を剥き出しにして夜を歩く俺はそこそこの筋肉を持っているがまるで老人のように歩く事しか出来ない、疲れすぎている―ひどい疲れだ!油性のマジックインキをたらふく詰めた風船をぶつけられたみたいな気分さ―それはどこか滑稽な様相だが、笑えるからって何かが帳消しになるような優しさは無い
そんなものがぎゅう詰めになった風船は風船といえども軽いジャブのダメージぐらいはこちらに残すだろうし―当たり所が悪ければ失神するぐらいのことはするかもしれない、失神したら失禁するかもしれないし、失禁したら焦心してしまうだろう、そんな気分がどういう類のものなのかについて考えてみた事があるか?それはおぞましいからこそ滑稽に感じてしまうんだよ、あーはー、あのとき船に乗って行っちまったやつらはいったいどんな景色を見たのかね、そんなの別に俺が気にする事でも無いけど―だって俺は途中で下りてしまったんだから
情けないときに人は笑っちまうものだぜ、穢れた心を剥き出しにして夜を歩いている俺は、要するにいつでも、「一緒に乗れない自分」とやらを見つけてしまうのさ、束の間かもしれない、束の間かもしれない、束の間かもしれないよ、約束したって保証なんかしないよ、嘘にしたくないから語っておくよ…滑稽なときには人は笑ってしまうものだぜ
それにしてもどうしてこんなに俺の心は穢れてしまったんだろう?こめかみに銃口をあてて歩いてみたくなる、拳銃なんか決して手に入るはずが無いと判っているからこそこんな言い回しを使う―ほのめかすやつは絶対に的の中心を射抜く事は無い…だけどさ、俺が試みていたのはいつだってそういうことだった、今日の午後、仕事場の窓から俺は見たんだ、4月にしては寒すぎる風に桜の花びらが舞い上がって―それはまるで炎のようだった、火の粉を巻き上げながら燃え盛る炎のようだった、窓の外、それを見ていた退屈な連中がきれいね、と口々に言いながらそれを見上げていた、綺麗なもんか、綺麗なもんかよ、あれは炎だ、あれは炎なんだ、生命が燃え上がるときの、生命が燃え尽きるときのたったひとつの炎なんだ、ああ、俺の心はどうしてこんなにも穢れてしまっている…俺の心には共通言語が無い、だけどその事を悪いとは思わない、俺を穢れさせているものはきっとそういう物事の認識事項が、眼を凝らさねば見る事の出来ない内奥のディスプレイに云々と表示されるせいさ―穢れた心を剥き出しにしながら夜歩く小柄だが筋肉質の老人のようなよどんだ瞳のこの俺は、今夜ひょんなことで新しい見世物になる決意をした、すなわち
どこかしら俺だって希望をひけらかしたがってるってわけさ、けれど
それにはコツがいるぜ、それにはちょっとした感覚が必要なんだ、判るだろ―時によっては何回だって死んでみせなくっちゃあいけないぜ―儚いなんて!儚いなんて笑わせんなよ、あれは毎年咲いては散っているんだぜ…穢れた心、穢れた心、穢れた心は
裏を突っついては真実のような顔をするのが好き、だけど
加工しないまま喋ってるやつらよりはずっと穢れてない、かもしれない(ほらね昨日と今とでもう違う)桜を見たんだ、風に舞い上がって…まるで燃え盛る炎のようだった、なにが言いたいか判るか、俺が何を言いたがってるか判るかい?桜だって嘘をついてやがるのさ、あいつはとんでもないポエジーだ、雲は途切れたりしなかった、太陽よりも眩さを語ることの出来る月光は今宵俺を照らすようなドラマチックなバックグラウンドを奏でたりはしなかった―ただただ限りなく黒に近い灰色のままそこにいて―そして俺は穢れた心を剥き出しのまま歩いていて、希望について散々遠い距離を語ったその舌の先でまた新しい見世物になる決心をした―





もちろんこれは比喩に過ぎない
俺はいくつも嘘をついている
だけど炎のように舞い上がる桜を仕事場の窓から見たときに―誘われたことを思い出したのさ、それはちょっとしたバックグラウンドだったのかもね







約束なんて
しないよ









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