おまえのためのものじゃない  






おまえのためのものじゃない、その
激しいギターのうねりも
おまえのためのものじゃない、その
強烈な言葉の羅列も
おまえのためのものじゃない
世界を振動させるリズム
おまえのためのものじゃない
おまえのためのものじゃない

世間知らずのころ、労働者の歌を
鼻で笑っていたおまえ、どこいった?
牙を剥き、声を荒げて
すぐに拳を固めていたおまえ、どこへいった?
自分の信じていたものがすべてただの若さだったなんて
誤魔化そうとしてるわけじゃないだろう
他人を見下すことの出来たおまえ
いまじゃ誰を見下している?
おまえのためのものじゃない

繁華街の交番前の掲示板に貼られていた交通事故の死亡者数と
TVニュースで見た自殺者数の激しいデッド・ヒート
そこら中で報われないやつらが投げ出されて横たわっている
彼らの死体を見下ろしながらおまえはクールに
至極クールにタイム・カードを刻印機に投げ込むのさ

おまえのためのものじゃない、この世に溢れるすべての衝動
おまえのためのものじゃない、ポエトリー、ムーヴィー、ロックンロール
ほら、共通のイデオロギーを押しつけられて
雇用契約書に黙ってサインしてるおまえのためのものじゃない
反逆はヴォリュームじゃない
反逆は否定じゃない
反逆は
偏屈な暴力癖なんかじゃない
おまえ自身の魂がおまえ自身として生きるための理由
誰にも阻まれることの無い
強くしなやかな意思が新しい草のように伸びるとき
すべてはおまえのもとに集まって来るだろう
そしてすべてはおまえのものになるだろう
激しいギターのうねり、強烈な言葉の羅列
人混みの中、一直線に見えるラインが必ずある
そこを走り抜けることが出来たら、きっと


すべてはおまえのものになって
そして新しい何かにおまえはまた
激しく混乱して頭を抱えるだろう






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