プラットホームなんかたいした問題じゃない(どちらかの手に切符は握られているか?)  
















おれの首筋に手を伸ばしてくるやつら
おれの息の根を止めようとしてんのさ
「そら、こちらの指はここにある、少し力を込めるだけでいい」
そんなふうに撫でてみせるんだ
おれは気付かないふりで、そうさ、馬鹿のふりで
便所などに立ち寄ってやり過ごす
相手してらんないよ
野良犬の喧嘩みたいなもんに
小便を垂れたら手を洗え
古来より言い伝えられる儀式
火が早いやつらは忘れるのも早い
おれはあっという間に
やつらとは無関係なものに戻る
息が臭いやつには近寄らないに限る
呼吸もままならなくなるからね

ささやかな世界を
ささやかな世界を、そうさ、守らなくちゃ
おれのすべてはそこから生まれるんだ
波立たない砂浜で水平線を眺め
美しい太陽の沈み方に人生を学ぶ
そうしているとたくさんのイメージが生まれてくる
「聖者になれなくても美しいものを生み出すことは出来る」って
おれこのまえ書いたよね?
それはイメージを模倣するということなんだ
イメージに近付くために
言葉によって模倣してみせるんだ
そんな行為がおれのステージを少しずつ上げてくれる
おれは美しく沈む太陽に少しだけ近付くんだ

おまえはいつだっておれを思い通りに動かそうとする
おれにはそれが我慢ならないんだ
おれの領域を侵そうっていうんならそれ相応の覚悟をしておかなくちゃな
武器なんかなくたっておれはぶっ殺せるぜ
信念の拳は鉄よりも固いものさ

正当、不当、誠実、不実、そんなこと知ったこっちゃない
受け取ったものは受け取ったかたちで返さなきゃ
おれはだれかの穴埋めのためなんかに存在しちゃいない
おれはおれのためだけにしか存在していないものだ
そうして生きてきたからこそ
おれには無数の言葉がある
オウムみたいにお決まりを繰り返すだけじゃ
傍目からして馬鹿みたいじゃないか

さて、そう、ここでひとつ重大なポイントがある
「自分自身」とはなんであるかという話さ
きみはこう思うかもしれない
たとえば「自分を曲げないこと」なんてふうにね
でもね、いいかい
自分自身なんてもんは
自分自身にだって理解出来やしないんだ
自分を信じてるやつは一番勘違いをしている
それは自分自身のための一番の枷になる、これに似た話を前にもしたことがあるね
そう、あのときは確か、「真実」って言い方をしたのさ
自分であるためにはいつだって
自分になにかをさせる必要がある
アンテナを張って、なにかを受信して
そのとき自分が求めてるものを確かに手に入れる必要がある
ときにはそれがなんなのかすら理解出来ていないことがある
というか、むしろ
本当にはわかっていないことがほとんどなんだがね
よくあるだろう、何年も経って
(ああ、あのときやろうとしていたのはこんなことだったんだ)なんてこと
それはずっとあとになってわかることなのさ
だからあまり今を考え過ぎずに
慎重な馬鹿になって飛び込んでみるべきだ
本物の馬鹿じゃなければ答えはあとからついてくる、いや―
本物の馬鹿じゃなければ過去から見つけ出せる、っていうべきだな

ときには首筋に巻かれた指を
強引にひとつずつ剥がしていくことだってあるさ
古いシールみたいにそれは剥がれにくいけどね
時間をかけてえいやっと毟り取っていくんだ
たまにその指が折れたりちぎれたりして
なかなかの量の血が吹き出すことだってあるけれど
そういうのって意外と悪い気はしないもんだぜ
だって
そのたびに呼吸は少しずつ楽になるんだから
大切なことはいつだってそう
とにかくなにかをしていくべきで
とにかくなにかをやろうという気持ちを
火種を持ち続けるということさ
矛盾して構わない
昨日の自分と
まるで違うことを言っていたって構わない
動き続けていれば
それは揺るぎないものに見えるものさ

さあ、おれの首にこれ以上手を伸ばす前に
おまえにはもっと他にやるべきことがあるんだって理解することだ
たとえばおれを窒息させたところで
なにひとつおまえのためにはならないんだぜ
それでもおれをくいっと絞めようなんて考えてるなら
アーハーハ。アーハー
おれは大声で笑ってやろう、おまえのために
愚かしさは必ず笑われるものさ

わかるだろう、おだやかな世界に生きるためには
懸命にそれを保ち続けなければならない
ピース&ノイズさ
それは死ぬまでついて回るものなんだ
床に突いた腕を上げろ
声を振り絞らなければならない
それがどこに響くのかわからないけれど
それをだれが受け止めるのか
おれにはほとんどわかることはないけれど
ヘイヨー!ヘイヨー!
おれはいつだって喉を嗄らしている
だって、そんなことでもしなけりゃ
カートゥーン・ムービーみたいに
ペラッペラになってエンディングを迎えちまうんだ
















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