彼と、腕を組んで歩く。
車道側は私。彼は私が守る。
彼は自然と急ぎ足。
つんのめりそうになるくらい、早く歩く。
速度制御も兼ねて、腕を組んで歩く。
彼の片手には杖。
年の差?知ったこっちゃない。
道行く人が、不思議なカップルを見たような顔をする。
親子に見えるのかな?いや。孫に見えるか...。
笑い上戸な彼。
病院の帰りの玄関で、私に靴べらを差し出してくれる。
首を振る私に、彼は笑う。
彼流の冗句。
照れたように笑う彼は、本当に愉快そうでたまらなく悪がきっぽい。
このところ、疲れやすいようだ。
もっとたくさんお話しましょうよ。
もっとたくさん歩きましょうよ。
お付き合いしますよ?
少しでも長く、元気でいましょうね。

0