19日。義父の告別式でした。
2年前の7月、ガンと告知された義父。
肝臓ガンは手術できない状態でした。
何事も私達に甘える事はなかった。
そんな人だった。
5月17日0:26。彼は逝ってしまった。
パパと私が立ち合いました。
18日のお通夜。
終了後、会場でバタバタしている大人達。
孫5人は、遺体の辺りで何やら騒いでいました。
帰り際中学生の甥が
「響介(息子)じーちゃんの額に指紋つけたんだよ〜」と。
「え〜??」
息子とじーちゃんは友達のような仲でした。
息子はじーちゃんの遺体にかけよるなり
「じ〜ちゃ〜ん♪」
と人差し指でじーちゃんの額を3回押したのだそうです。
額にはくっきりと指先の跡が水玉のように...並んでついていました。
黄疸が酷かったので、義父は濃い目にお化粧されていたんです。
よく見ると息子の指紋までついていました。
「あ〜あ〜。きっとじーちゃん言ってるよ。
最後の最後までお前は〜!って!」
そう聞くと、息子は愉快そうに笑っていました。
翌日、告別式。
最初は又皆で棺の前に集まり、指型を確認し大爆笑。
「じーちゃんきっと響介だからって笑ってるよね〜」
喪主挨拶の途中、パパはこれまでの感情が噴出したかのように
男泣きに泣きました。
それまでなんとなく和やかだった会場は、一気に涙の渦へ。
告別式から火葬されるまで、涙は途切れることがなかった。
遺影を持った息子はずーっとずーっと泣いていました。
「変わろうか?」
と言うと首を横に振り
「大丈夫!僕が持つ!!」
息子も我慢していたんです。
義父がホスピスに入院した日から。
ホスピスに入院する前日4月7日、息子には言いました。
義父がもうこの家には帰って来ないこと。
息子はただ涙をポロポロこぼすばかりで、何も言いませんでした。
亡くなる2日前にも「今日か明日か」と話しました。
その時も、ただただポロポロと...。
火葬が済む頃には元気になった息子。
「もう涙が出ないくらい泣いたよ」
と笑顔でした。
今日は元気に学校へ行きました。
寂しさは、時間が解決してくれることでしょう。
お義父さん。
いつまでも見守っていて下さいね。

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