日ハムが優勝しましたね。
選手コメントの中には「知らないうちに優勝してました」
とあったが、これは野手のコメントであります。
ワタクシとしては中継ぎ投手の踏ん張りにある優勝と
思えるのですが、彼らの踏ん張りがあるからこその
優勝だったんだな〜、と改めてこのコメントを聞いて
思ったわけですね。阪神と似てますが、阪神は優勝
出来ませんでした。
なぜ日本で唯一とも言える中継ぎ・抑えを擁する
阪神は優勝出来なかったのか?
ワタクシは「底上げ」部分はうまい具合に進んだ
1年だったと思います。ただし「是正」部分は上手く
いかなかった様に感じました。
これ「底上げ」と「是正」って二者択一で考える
人がいますが、ワタクシは「底上げしながらの是正」
という一緒にしながらでないと、これらの部分は
結果的に成果として見えてこないと思うわけです。
今年の阪神は、若手が飛び出してきた1年であります。
狩野・庄田・坂・桜井・林・上園・渡辺などが一軍で
結果を短期間的に残した者もいれば、長期的に残す者も
いるなど、どちらにしろ一軍で結果を残した者が数名
出てきました。これらを見るにチームとしての「底上げ」
が数年かけて上手くいった部分がある、と評価に繋がると。
しかしこれらの若手を起用したいきさつを顧みると
「仕方なく」的なモノが非常に強いと感じます。
オープン戦時のこれらの選手評価は「成長していない」
という評価でした。
勿論彼らも数字上成果をオープン戦で残せていなかった
わけであり、力不足を露呈していた面はあります。
ワタクシは一旦評価したモノに対して、岡田監督というのは
長期的に「不変」とするので、今年1年間若手が1軍で
試合をするのは難しいだろう、と思っていたわけです。
ただ1軍選手全体の不調があまりにも長続きしたり
故障も相まって、若手を使わざるを得ない状況へと変化した
事となりました。そういう中で起用した若手が結果を
残す事が「底上げ」に繋がった様に思えます。
つまりは「結果的に」という部分が強いのと
その結果的にが底上げに繋がるなど、本当に運の強い
監督だと感じるわけです。
この運が優勝へと向かなかったのは、大阪桐蔭の中田が
阪神に来る事に運を使ったからだ、とワタクシはそう
思っております w
岡田監督というものはそもそも「是正」で結果を残してきた
監督という印象を覚えます。
2005年に優勝した時は、打線が低迷していた時期が
あったわけですが(確か交流戦期であったと思います)
その中で鳥谷を2番で起用するなど、打線を組み変えるなど
して結果を残しました。
昨年も今岡の故障がある中で、関本を3塁で固定化し
浜中を5番で定着させる事で、打線の安定を生み結果へと
繋げていった部分を感じます。
「底上げ」という底辺を上げる事でチーム力強化を図る事
などではなく、あくまで一軍の是正によるもので結果を
残してきたのですから、当然今年も前半はそれのみで解決
をしようとしてきたと。
しかし、一軍全体が落ち込むという異常事態だったわけで
是正しようにも出来ない部分が、底上げへと繋がったと。
つまり初めて「底上げ」による、チーム力強化を図った
1年であったと思うわけです。
ただし長期的な面で考えると、底上げというものは
あくまで「地道」でしか成果は結びつきません。
単発的にガバっと結果は見えようとも、必ずしも長期的に
成果の安定化などは生まずに、不安定な面を残す部分が
強いと思うわけです。
ですから今年1年の底上げというものは、来年・再来年
へと結びつける事で初めて「結果」として評価されるベキ
ものであると思うわけです。
チーム力を上げるには「底上げと是正」を、両方同時に
進めなければならないと思うのですが、今年は是正が
出来なかった。それが惜しむべきところですね。
「是正」というのは、打線の組み替えなど目に見える
部分もそうですが、それだけでは無く、戦法を変える事など
目に見えない部分の変化も是正に繋がると思います。
しかし岡田監督という人は目に見えない部分を改善する
タイプではありません。普遍的なモノに選手を入れ替える
事によってのみの監督であると。
つまり何というか「手段・手法」の手数があまりにも
少ないと。ワタクシはこの部分に非常に「もったいなさ」
を感じるわけです。
「もっと出来るだろう」「もっと考える余地があるだろう」
という部分を毎年非常に強く感じるのですが、それらを強く
望むと空しくなるので、「岡田野球では望んでも仕方ないか」
という事で岡田野球にそった考えでチーム力強化を考える
事に切り替えるわけです。それしか無いのですからね。
来年も岡田監督続投は決定的な事でしょう。
であるのならば、岡田野球に沿った考えでチーム力強化を
図ると
「底上げ部分」は今年1年間の成果を来年へと繋げて
くれれば良いと思います。
「是正部分」は、勿論キャンプでの練習方法の改善などは
ありますが、戦力見直しの為の補強によるモノでしか期待は
出来ないでしょう。
状況ににつけこむ事など出来ないでしょうから
目に見えない部分での、是正などは期待できないわけです。
あくまで目に見える部分での是正しか、日本一への道が
期待出来ないとするのならば、より強固な補強しか道は
無いと。
つまりFAや外人選手の補強やトレードをしっかりと
行わなければ、岡田野球の道は無いと思うわけです。
ワタクシ?
ワタクシは基本的に、無用な補強は反対であります。
つまりチーム力強化の基本的部分「クリーンアップ」や
「エース」というものを作るには、ドラフトによるもの
であると思うので、この部分の強化と、育成現場の強化の
2点に絞ってチーム力を上げていって欲しいと思います。
ドラフトで後れを取っていた為に、4番を作れずに
いた中でFAによって4番を獲得できたのですから
今後はドラフトで作ってみろ!と。
中田を獲得してみろ!と。
エースもダルビッシュや湧井に向かわずに、能見・岡崎
に向かった事の反省をするならば、さっさとドラフトで
エース候補を連れて来い!と。それを育ててみろ!と。
これを望んでいます、基本的に。
後は「戦術・戦略」という部分で、相手に絞らせない
戦い方ですね。
「ヒッティングか?エンドランか?単独スチールか?」
などなど絞らせないようにしながら、常に主導権を握るなど
あくせくとしながらの戦いをしながら、1年間の安定を生む
事に繋げる野球をして欲しいと思うわけです。
あくせくしないで、ただ「打つ」という事による安定を
望むしか無い、今のチームには根本的に「不支持」なわけ
です。
この「是正と底上げ」をしてくれる人が、ワタクシの望む
監督像です。

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