圧倒的な強さで、巨人が優勝しましたね。ま〜「圧倒的に他球団が弱かった」という説もあるが、それはしょうがない事です。ヤクルト・横浜と2球団も、巨人から4つしか勝てないチームがあるのですから、中日にしたら「やってられん」という思いも、どこかしらあったのかもしれませんね。ま〜、それでも巨人は強かったですよ。
「若手の胎動」と言われるが、数としてはそれほど「若手が伸びた」とは思いません。ただ、使った若手が2〜3人として、その2〜3人がしっかりとした成績を残した事が強みで、これが他球団にはなかなか出来ない事なのでしょう。他球団なら、若手を使ったとしても、どこかしらで甘さを露呈し、二軍に舞い戻りなんて事が多いわけですから。
亀井や坂本の成長ブリは、阪神の鳥谷の5年分をアッサリと飛び越えましたからね。鳥谷が2年ぐらいで、今の鳥谷になっているという事です。そういう事が巨人に出来て、阪神には出来ない。これが「若手の胎動」の差だと思う次第です。
今更になって、浅井の胎動って・・・・・。
しかし阪神も、今年は若手が結構伸びたシーズンだと思います。
まず捕手の問題で、狩野がなんとか乗り越えられました。一時のどうしようもない状態から、脱皮した部分は見受けられます。キャッチングにしろ、スローイングにしろ、一時よりはマシになりました。これを来年へと繋げて、安定感を増していけば面白いと。絶対にしてはいけない事は「これぐらいのレベルで通用するんだ」と高を括ってしまう事です。「全然足りない」として、向上心を高く持つ事をお忘れなく。
捕手は、相手チームのベンチと喧嘩しなくてはいけません。喧嘩弱くては話にならないし、平和主義なのは問題外です。「オレは喧嘩が強いぞ」という雰囲気をかもち出す事も、捕手には必要だと思うので、狩野にはそうなって欲しいわけです。それが狩野には無理ならば、喧嘩強くなりそうな捕手の獲得を、球団は目指し続ける事でしょう。
能見も胎動組かな。年齢的には、もう中堅ですがね。しかし、実労働期間が少ないので、体的には「若手」という事にしときましょうかね。
技術的な変化としては、軸足にしっかりと「間」を持つ事を覚えた部分が大きいのでしょう。右足を上げて、スッと降ろすのではなく、一旦停止するくらいの「間」を覚えたのでしょう。その「間」が打者からすれば厄介で、タイミングを外される事も多いと。つまり、フォームでタイミングを崩せるという事で、多少甘くなっても抑える事が出来るようになったと。「良い球がいかなければ抑える事が出来ない」というレベルからの脱却が出来たのは、これは喜ぶべきでしょう。
あとは、もっと体の開きを遅らせるとかして「打ち難い投手」を確立させて行く事でしょう。能見も狩野同様に「これくらいのレベル」として、高を括らないように。
最もヒットしたのは、筒井ですかね。この投手がレベルアップ出来たのは、今後の阪神にとっても大きいでしょう。
「ジェフがいなくなる」と思えば、中継ぎ左腕の重要度がかなり増すわけですから。本来ならば、そこに江草が入るべきなのですが、江草の「安定感の無さ」を考えると、なかなか信頼して送りだす事が難しいと。そこに、筒井が入り込む事が出来れば、江草にとって「ライバル」であり、心中揺るがす存在になるわけですな。そういう部分が「切磋琢磨」へと繋がると思うと、筒井は大きいでしょう。
技術的に伸びた部分として、ゆったりとした構えから、最後にビュッと投げる「メリハリ」を持つ事が出来るようになりましたね。これが出来れば、能見同様に多少甘くても抑える事が出来ますよ。体の開きも、しっかりと抑え込む事が出来ますし、打者からすれば「タイミングが合い難い」タイプの投手ではないでしょうか。それを武器に出来れば、今後も楽しみですな。
しかし、こういうタイプは、相手が慣れてくれば終わりです。相手に慣れさせないように、常に進化をお忘れなく。
あとは、桜井かな〜。HR10本打てたのは、素直に評価すべきでしょう。「少ない」と思うかもしれませんが、成長速度の遅さを考えると「ようやく1段階上のレベルまで来た」という所でしょうかね。物足りないのは事実ですが。
スイング的には、強く振れ出しましたね。「ツボ」という部分を見つける事が出来たので、そこは大きいと。「今更?」の話ですがね(苦笑)。
課題としては、外角への対応力がまだ弱いです。高いレベルで、速球と変化球をMixされると、全然対応出来ないレベルです。「読み」が出来ないのでしょうから、甘い球を待つ事でしか、打てないレベルでしょう。
これから更に上を目指すなら、自分から仕掛ける様な「駆け引き」を覚えなければしけないだろうし、守備をもう少しなんとかしないといけないだろうと。外野が無理なら、ベンチでは話になりません。せめて、1塁を守れるようにしないといけないでしょうね。
あとは、とにかく故障しない事です。上半身がでかすぎるので、下半身への負荷は相当なものでしょう。よって、長く試合に出れば、下半身が悲鳴をあげ故障へと繋がってしまう危険性大の選手です。そこを考えるなら、股関節など、関節を柔らかくして強化する必要がありますよ。
こういう部分は、コンディショニング担当コーチが示唆すべき所でしょうが、出来るかな?
最後に、野原裕也ですね。試合的には、ほとんど出てませんがね。出た試合の、インパクトはここ数年の若手の中でも、ピカ1ですね。
一番評価している部分としては、しっかりと「間」を取れている部分です。軸足にタメを作って、間を取る時間を作れていると。ですので、変化球に泳がされたりしないわけです。レフト方向にファールでしたが、でかい打球を打った部分に現われていると。桧山・林・葛城では、レフト方向に強い打球打てませんからね。試合に使えば、もっと結果を出せると思うのですがね。
これからは、練習練習ですよ。ただバットを振る事ではなく、相手投手や自分の打撃のメカニズムなどを研究しながら、練習する事です。漠然とバットを振るだけなら、誰でも出来るわけですから。それでは、伸びないという事です。伸びる為なら「頭」も必要という所です。期待してます。
「使ったれよ〜!」
これくらいの若手が出てきたのですが、これは多い方でしょう。ただ、数年前にも若手胎動が成功したシーズンがありましたが、中途半端な形で終わったわけです。今回はそうならないように、絶対に今年の若手胎動を来年に結びつけなければいけません。
それが出来なければ、未来は無しです。
ただね〜、もう少し脚力のある若手の胎動が欲しかった所ですね〜。赤星の爆弾は、来年も抱える事でしょう。となると、走れる選手の皆無状態となる危険性が、来年にも引き継がれると思うと心もとないと。西武から水田を獲得したが、ひ弱いしね〜(苦笑)。
そういう中で、大和ですかね。守備力は申し分無しで、バントも上手くなりました。脚力自体は申し分無いレベルなので、盗塁技術を高めてほしいものです。打撃にしても、力強くなるなど、「上手くなりたい」という欲を見せてほしいですな。「強欲」ぐらい持って、丁度いい選手ですよ。
来年に、柴田・上本・大城辺りと切磋琢磨させて、脚力向上を目指すべきでしょう。
しかし、若手胎動だけでは来年はまだ弱いでしょう。この部分に「補強」を加えて、借金を抱え込んだ現状からの打破を目指さないと、来年もしんどいでしょうな。
その手始めとして、クリーンアップの解体から始めたらいいと。

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