2010/11/29

冬の旅かちんと飴を噛んでみる 人魚
今月の兼題:
11月・蕪蒸し・冬の旅
人魚特選:
放課後のはみ出している冬の暮 結女
結女さまの才能には、本当に脱帽です。
努力と勉強が才能を裏打ちしていることも、ひしひしと感じます。
自分の勉強不足もひしひし・・・・。
勉強不足の句:人魚
白障子閉じて胎児のやうにゐる
蒸し万頭湯気高々と冬の旅
蕪蒸しどうやら姑の味となり
あれこれと老母諭すや十一月
蕪蒸し嫁の乳房の眩しさよ
十一月孤独の太鼓打ち鳴らす
冬苺皿いっぱいの鼻濁音
「孤独の太鼓」は、兼題の「十一月」にしてしまいましたが、
「冬の暮孤独の太鼓打ち鳴らす」で、詠んでいました。
先生からは、やはり「十一月が甘い」のご指摘を受けました。
「おっしゃる通りでございます」
どの句も、工事中の感じが見え見えです。
精進精進・・・・!!
人魚選:
一駅で外海の景冬の旅 静魚
十一月素描画だけの美術館 結女
椀の絵も蕪なりけり蕪蒸し 留以
手を擦れば火の匂いくる十一月 結女
厨房に湯気立て夫のアルデンテ 静夜
十一月うすき扉のやうに風 静魚
マネキンはそれぞれに向き十一月 静魚
8句以外に選んでいたのは、
庄内の山すそ暗き大時雨 太平洋
また会える十一月のさようなら 結女
近くより遠くが親し冬の旅 静魚
十一月熾火にそっと手を翳す 静夜
冬の旅大きな空が終着地 彩河
砂浜へ十一月を運ぶ波 静魚
蕪蒸し無口うながす白さかな 毬
今月も 皆様に脱帽の人魚でしたあ。
裏句会の余興の「袋まわし」の席題のひとつに「寒卵」がありました。
風邪が流行っています。
皆様、栄養を摂って、ご自愛ください。
寒卵器に黄色の残りけり 人魚

投稿者:ningyomn