東西線に乗っていて門前仲町についた途端、
kasachuさんがコメントで教えてくれた『こうかいぼう』を思い出した。後先考えずに下車。
コメントを見てからネットで調べたら、かなりの有名店なのですね。
優しい味とのコメントがチラホラ見えるので、とんこつパワー全開のラーメンが苦手な私としては、期待を膨らませて店を目指す。
場所は
江東区深川2−13−10 。

遠くからも行列が見えます。
最近の有名なラーメン店はほとんどがとんこつ系なので、行列するなんて事はこの5年ぐらいありませんでした。西葛西の隣り駅から近い、和食出身の店主の有名ラーメン店に行ったとき以来かも。
こりゃ30分は待つなと思いながら、外出時必携の単行本に没頭する。
本を読み進みつつ入口に近づいた頃に、品のよい女性からメニューを手渡される。
『お待たせしております。先にご注文をお決めになっておいて下さい。裏にもメニューがございます。』
大変丁寧な応対だった。
実は昼飯はすませていたのだが、メニューにつられて『ちゃーしゅうごはんセット+味付茹たまご』を頼んでしまった。(^^)

この『らーめん』と小さな茶碗の『ちゃーしゅうごはん』がついてきます。(店のメニューのひらがな表記はこうなってます)
甘めのタレがかかったチャーシューご飯はなかなか美味いです。
チャーシューが崩されていてツナみたい。もっとしっかりした形でチャーシューを出して欲しいという人もいるようだが、私はこの方が食べやすくて良いと思う。
ラーメンは魚介だしも合わされていると書いてあるが、決して魚臭くはない。
苦手なとんこつ臭さもない。
うっすらラードが浮いているが、これまた決して油っこくはない。
一口すすってみる。旨味がまろやかにまとまっているスープです。
カウンターに張ってある能書によれば、
『 初めはちょっと優しすぎるかもしれませんが、食べ進むうちに深みに気付いて頂けるハズ。
一日一杯のみそ汁の如く、栄養になりながらくせになる。
●たれ :大島自然海塩「海の精」の塩
●スープ:豚の拳骨+鶏がら+こんぶ+煮干+たくさんの野菜+かつおぶし
● 水 :SEAGULL W
● 麺 :丸富製麺(埼玉)の特製たまご麺
● 器 :岐阜県土岐市産の美濃焼 』
なのだそうです。


感激物なのはチャーシューとメンマ。
このチャーシューの厚み!
チャーシュー麺を頼むと、どうなっちゃうんでしょうか?
そしてメンマの太さ!
シャキシャキした歯応えが良い。
味付けも程よく非常に美味い。
塩抜きと戻しに時間をかけているんでしょうね。
しかしこの内容で600円です。
ちゃーしゅうごはんセットで850円です。
安いです。
もう一つ感心することは客への対応です。
メニューを手渡してくれた品の良い女性は店主の奥方だそうですが、質問に対する応対や席への案内、会計の時のお金の渡し方、全てが気持ち良い。
厨房の中の店主も、これだけの繁忙にもかかわらず、決してぞんざいな言葉遣いにならない。
器を洗い、餃子を焼き、麺を茹でる。忙しい店ではガチャガチャと時間に追われるような物腰になるものだけれど、この店主にはそのような所が微塵もない。
お客と言葉を交わすときは常に笑顔だ。
カウンターに座っていても、ラーメンはカウンター越しに手渡されることがない。必ず後ろから運ばれてくる。
西葛西の隣りの駅の有名店で働く勘違いした若い店員には、是非この店の接客を体験してもらいたい。
しかし、このスープで『ちょっと優しすぎる』のか。最近のラーメンには付いて行けなくなってしまったのかな。私には充分旨味の感じられるスープです。旨味が喧嘩することなく、渾然となったスープ。
これ以上コクが出ると、とんこつの暴力を感じてしまう。このスープは、私が受け入れられる旨味の限界に近いのかも。
非常に美味しいのだが、少し塩がきついな。食べている途中で随分と水が欲しくなった。海の精を使っているのは嬉しいが、もう少し穏やかに効かせたほうが好みだ。
とは言え、このままで充分美味しいと思う人も多いでしょう。
門前仲町に用事があって、行列する時間的余裕があれば、訪れてみてください。
メンマが美味しいよ〜。

←『こうかいぼう』って、広皆望(広く皆さんに望まれる店にしたい)と言う事なんですって。知ってた人も、知らなかった人も、クリックしてくれると嬉しいです。

蛇足ですが、2軒隣りには西大島の蘭丸の支店があります。
こうかいぼうの行列に並ぶ余裕がないときは、
蘭丸の特製塩ラーメンにしてもいいかも。
こちらは本店と違って並んでません。

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