『西葛西の勝ち組個人店を3店挙げよ』と言われると、京都きん屋は必ず入ってくるそうだ。
確かにいつ行っても混んでいる。行列しているときも多々ある。

店内では若い店員もテキパキと働いているし、おっちゃんとおばちゃんも気さくに対応してくれる。
もっとも気さく過ぎて干渉されているみたいで嫌だと言う声もありますが、お客同士で話がある時に割って入ってくることなどはない。
カウンターの中で調理を担当している若者は黙々と仕事をこなしている。次々とお好み焼きや壱銭焼きを焼き上げていくのは、見ていて気持ち良くなるほど。
カウンターや座敷だけじゃなく、仕切られたテーブルがあるのでこの店は家族で利用しやすい。
それに好みがばらばらでも、それぞれが何かしら頼めます。
コッテリ好きな人もアッサリ派の人も、食べる物が見つからないことはない。品書きが以上に多いと言う訳ではなく、京野菜や豆腐を使った料理や関西独特のお好み焼きがあるためだ。
それも京都の食材を使うことで特色を出そうとするこの店のコンセプトの効用ですね。





豆腐サラダや京漬物はアッサリとしたものだし、とりポンなんかは全然しつこくない。ポン酢の鉄板焼きのメニューなどは関東風お好み焼き屋には少ないので、アッサリ派のカミさんも満足できる。
子供はこう言ったものよりも、バターやチーズを使ったりしたコッテリしたものを好みますよね。必ず頼めといわれるのが、コーンバターとじゃがチ。えびのガーリック焼きとか元祖とん平もウチでは定番になってます。
大人は京野菜を使ったものをツマミに酒を飲み、子供はそれぞれ好きな物を頼めるわけです。
自分で焼くお好み焼きだと、こうは出来ません。
いちいち鉄板の掃除もしなくちゃいけないし、ただ鉄板で火を通して食べる物しか頼めない。元祖とん平なんて、自分ではうまく調理できませんもの。
みんなで鉄板を囲みながらワイワイと自分達で調理するのも楽しいものです。
確かにそれはそれで楽しいのですが、壱銭洋食やネギ焼きなんかは自分たちで作ると上手くいかない。
ネギ焼きなんか、絶対に成功しない。これはもう変な自信がある。(笑)


このネギ焼きって、ネギ好きには堪らんですな。
私はもともと特にネギが好きと言う訳でもなかったんですが、カミさんの影響ですね。カミさんは焼鳥屋に行って最初に頼むのがネギです。タレなんか付けずに塩で焼いてもらうネギ。
京都の九条ネギを山ほど入れたネギ焼きは、口の中でネギの風味が膨らんで旨い。
薄い卵で具を挟むように焼いたものなので、モッタリしたお好み焼きとは違う。
何枚でも食べられそうです。
このネギ焼きに何を付けるかは好みが分かれますね。
ウスターソース、トンカツソース、醤油、出汁醤油、などなど。
私は断然、醤油派です。ネギに醤油。これは私の中では定番なのですが、最近はマヨネーズを付ける人もいるらしい。
いろんな食べ方が楽しめるのは、お好み焼き屋のいいところですね。
京都きん屋が勝ち組3人衆なのかどうかは別にして、アッサリもコッテリも楽しめる店であることは確かです。
どうせお金を出すのなら店の人に丁度良く焼いてもらったほうが得だと思っている私は、たまに無性にネギ焼きが食べたくて行ってしまいます。

←ランキングに参加しています。クリックして頂けると励みになります。

1