午前中に新橋の清水治療室に行った。
清水治療室では頭蓋仙骨治療を行う。
頭蓋仙骨治療とは前身を巡っている髄液の流れを正常化させることによって治療する。脳を包む硬膜は脊髄の中を通って骨盤の中の仙骨まで達している。硬膜のチューブの中を神経が束になって通っているが、それと共に髄液も巡っている。その髄液の正常な流れが、関節がずれたり歪んだりしてして阻害されると、不快感や痛みを感じるようになる。
そこで髄液の流れを正常に戻すことによって自然回復力を高めたり、痛みを取ったりするのが頭蓋仙骨治療だ。
治療は背骨を撫でるようなことをするだけ。痛くも痒くもないし、ボキボキなんて音もしない。
私は左肩から首にかけて非常に重い感じになることがある。ひどくなると左手の指が痺れてくる。痺れるのは決まって親指と人差し指。
昔乗っていたタクシーの運転手が居眠り運転をして、中央分離帯にぶつかったことがある。それ以来、数ヶ月ごとにそんな症状になる。頭痛がするほどになったとき、ある人から勧められてダメモトで行ってみた。
そしたら、治ったんですよ。それも治療が終わって10分もしないうちに痛みが完全に引いた。
治療中は背骨に沿って指を這わせているだけにしか思えなかった。
あんまり胡散臭いんで、何をしているのか聞いてしまいました。
そしたら頚椎の3番目と4番目がずれているので直していると言う。
私 『ずれている骨を元に戻すって、もっと力を入れないんですか?』
師 『力なんて入れませんよ。』
私 『????』(完全に疑いの眼)
師 『骨がずれると言ったって何ミリもずれている訳じゃない。
もしもそんなにずれていたら、あなたここまで歩いて来られませんよ。』
私 『まぁ、そりゃそうですけど・・・・』(不承々々納得)
師 『ずれていると言っても、ほんの少し。ほとんどの場合は、気持ち程度。
だから3〜5ミリグラムの力を加えれば良いんです。押さえる程度でいい。
それで神経の流れが良くなれば痛みは取れます。』
私 『そんなもんですか・・・・』(なんだかなぁ)
不思議な治療でした。
終わった時に、左肘も治しておいた言われた。
これには驚きました。首が痛いとは言ったけど、肘の話はしなかった。なのに肘関節が上手く回ってないから、関節を正常な位置に戻したと言う。左肘はタクシーの事故とは関係なく、ここ10年ぐらい冬場に痛むようになっていた。
半信半疑のまま治療室を出てエレベーターで1階へ。
ビルを出たときに気がついた。来るときまであんなに痛かった首も肩も、すこぶる好調。何の痛みもない。それどころか、肘の痛みも消えている。
それ以来、数ヶ月に一度ぐらい通うようになった。
整体と似てはいるが全く違う。ハンドパワー的不思議治療もあるので中国発祥のようだが、アメリカで提唱された治療法。とにかく行けば快調になるのと何か面白いので、いろんな人に勧めた。勧めるうちに知り合いの間で大反響となり、友達の友達、知人のお弟子さん、知り合いのお客さんと広がって行く。
慢性的な不快感や痛みを持っている人に物は試しで行ってみなと言うと、ほとんどの人が試しに行く。それだけ辛いんですよね。
大概の人はネタ半分と思っていくんだけど、帰ってくると感心している。
今まで数十人に行ってもらって、効果がなかったという人が3人だけいました。根本的な治療ではなくあくまで対症療法に近いとは思いますが、効果を実感する人がこれだけいると言うのも驚き。
ウチの長男は納得してない。納得はしてないが行けば快調になるので、辛くなると連れて行けと言ってくる。学生だから土曜日にしか行けない。土曜日は午前中しかやってないから混むんですよね。40分ほど待って治療が終わった後、銀座まで歩きながら、昼飯をどうするか決めるのがいつものパターン。
この日は明月庵田中屋で蕎麦を食うことに。
この店の蕎麦は高い。確かに蕎麦は旨いし、ツユも良い。でも年に2回の長男と2人だけのソトメシ以外ではなかなか入る気にならない。せいろだけ頼めばそれほどの金額ではないが、量が少ない。種物を頼むと値が張る。
結局安くは食べられない。
練馬の本店には随分と昔に何度か行ったことがある。
ひばりが丘の住宅街の真中に『たなか』という目立たない蕎麦屋があるが、そこの店主は練馬の明月庵田中屋を築いた人だった。まだその店主が練馬の店を手放す前だった。銀座、赤坂にも店が出来たと思ったら、いつの間にか親父さんはひばりが丘に引っ込んでいた。
明月庵田中屋は親父さんがいる頃から量は少なかった。
量を食べると安くはないが、蕎麦は美味い。

三陸かきの天ぷら蕎麦。
基本的に貝類は火を通した方が旨味が増して好き。牡蠣も例外ではなく、生でも旨いがフライやソテーにするとなお美味しいと思う。
中でも天ぷらはいい。水分が多いので天ぷらにするのは難しいのだろうが、上手に揚げてくれるとなんとも言えず旨い。
生牡蠣をかけ蕎麦の中に落としてくれる牡蠣蕎麦は、牡蠣の身がツユでほんのりと温まって美味しいものだ。寒くなると食べたくなる。
この牡蠣を天ぷらにしてくれると適度に水分が抜けて旨味が濃くなり、更に美味しくなる。但し街の蕎麦屋ではなかなかお目にかかれないのが残念。
田中屋の三陸かき天ぷら蕎麦は、牡蠣の天ぷらが3つ入っている。
1つ口に入れると、牡蠣特有の香りと旨味が広がる。身も大振りで美味しい。
ほんの少し、それこそ香り付けのように入った三つ葉が良いですな。丸く型抜きしたような小さな柚子も気付かないくらいに微かに香る程度で、牡蠣の香りを邪魔しない。
温かい蕎麦に使う甘汁も嫌な甘味はなく、どちらかと言うとキリッと締まった感じ。蕎麦もヘタルことなくしっかりとしている。
たいへん美味しくいただきました。
でも1800円ぐらい払うんだから、美味しくて当然か。
いい材料を揃えれば値が張るのは分かるけど、もう少し何とかならないと、たまにしか行けないなぁ。

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