『旅2日目後半〜苦しくて2015・聞こえぬ口笛の巻〜』
はい!
前回は旅2日目前半。
テオティワカンの観光では地元の子どもたちと触れ合い、お土産屋さんではリュウゼツランと黒曜石のお勉強をし、そしてお昼ごはんをおなかいっぱい食べる…という流れで参りましたが、皆さま覚えてらっしゃいますでしょうか?すみません、久々の更新でございます。
さて。
お昼ご飯でおなか一杯になったわたくし、次の目的地までの移動の車内はウトウト…
気付けば、車は街中を走っておりました。
次の目的地はグアダルーペ寺院。
多くの神々や自然を崇拝してきたメキシコのひとたちが、カトリックを信仰するに至った奇跡《褐色のマリア》のマントをみることが出来るという教会。
12月12日のグアダルーペのマリアの祝日には、何十万人という信徒たちが訪れるというこの教会は1976年に新しく建てられた近代的な建物です。(旧寺院は地盤沈下によって傾いてしまっています)調べたところによると2万人収容できるみたいで、外観も十字架があるので教会ということがわかりますが、パッと見た感じ大きな体育館かイベントホールか…という印象で。
えっと、外観の写真を撮ったつもりになっていましたが…残念ながら…敷地への入り口の写真と、旧寺院しかないという…(泣…興味のあるかたはぜひお調べになってくらはいませ)
敷地入口はこちら。
敷地内で唯一撮った建物の写真がこちら。グスン…
中へ入ってみると、ミサをしていています。そしてたくさんの座席に人々が。途中跪いて中に入って来る熱心な信者の目から、心の底からの信仰心を感じます。
さて、私たちはそこを失礼して褐色のマリアを間近に拝するところへ。
そこにあるのは動く歩道。
私たちは並んで動く歩道に乗り、うぃーんと移動。他のみなさんの視線を追えば、奇跡のマントは、きらきらと光る壁面の高いところへ額に入って掲げられております。
ああ、あれが奇跡…
うぃーん
終了。
うふふ。
なにこのアトラクション感。
あらゆる人々に等しく奇跡を観る時間を、という配慮でしょうか。私たちのような観光客は良いとして、さっき跪いて教会に入ってきたあの信者の目を思えば、間近で祈りたいこともあるでしょうに。いや、良いのですよ。おそらくは大変な混雑になるでしょうから。
しかしながらこのハイテクにちょっとした切なさを感じずにはいられません…。

外界を見つめる猫ちゃんの真剣な表情。
この寺院の観光を終え、ホテルに戻りましてガイドのホルヘさんとはお別れ(写真撮り忘れた!)。とってもわかりやすい解説ありがとうございました〜
さてさて。
少し休んで私たちはお土産市場(?)に行くことに。
そこに行くには地下鉄に乗っていくのですが駅へ行く途中、ソカロではこどもの日のイベントが(覚えてらっしゃいますか?この日、メキシコはこどもの日でございますよ)。
移動遊園地のような感じでしょうか?
ローラーコースターからはこどもたちの歓声…ん…どう見てもこどもより大人がたくさん乗っておる…。
フェイスペイントをしているこどもたち……ん?…お母さんもフェイスペイントしておる…。
あれ?ちょっと大人の方が楽しんでない??
昔こどもだったメヒコの人たちも楽しいこどもの日です笑
地下鉄の駅に行くと、切符を買うところには列が。
自動券売機ではなく手売り。切符は安く(5ペソくらいだったかなぁ)、改札に吸い込まれたら最後、もう出てきません。
というのも、メキシコの地下鉄は無賃乗車だけは出来ないようになっていますが、一旦中にはいってしまえば後はどこへ行っても大丈夫。どれだけ乗っても同じ金額なんですね。

こんな切符です。
全くもって治安の良さは感じませんが笑、利用する人々は多くメキシコシティの人たちの重要な足のようです。
駅に停車する度、物売りやらパフォーマーやらが入ってきます。
お菓子を売ってみたり、おもちゃを売ってみたり、オリジナルの音楽を大音量で流してそのCDを売ってみたり。珍しいところでは、自分の思想を大きな声で発表する…というのがありました。
目的の駅に到着し地上にでますと、建設中のビルや新しい建物、洒落た感じの若者たち。私たちのホテルのあるところとはまたちょっと違った街の雰囲気があります。
紆余曲折ありながら、なんとかかんとかお土産市場に到着。
建物の中に入ると、メキシコの雑貨や衣類、アクサリーなどなど…小さなお土産屋さんが迷路のように軒を連ねています。
私たちが日本人と分かるのか
「ミテクダサ〜イ」
と呼び込みをする店員さんたち。
どこでどう間違えたのか
「ミテクダサ〜イ!ミロミロ!!」
という命令もあり。
Nちゃんがシルバーのブックマーカーを買ったお店では
「ドンキードン!」
と、謎のことばを発するおばさんと遭遇。(メキシコの言葉かと思いきや、Hちゃんも意味分からず)彼女からは隙あらば高く売りつけようとするしたたかな商魂が見え隠れ。
で、この呼び込みの中で私たちの度肝を抜いたのが、とある店のおじさん。
他の店員さんと同じく
「ミテクダサ〜イ」
とひとこと。
私たちが少し足を止めると、スペイン語で「他にも知っている言葉がある」的なことをのたまい、
「マイド、オーキニ」
続けて彼は自らの胸辺りに手をあてて言ったのが…
「クルシィクテ ナンドモ シノウトオモッタコトガアリマス」
ん?
「苦しくて、何度も死のうと思ったことがあります」
ぎゃーーーー!!
誰やこんな日本語教えたやつは!!
「死のうだなんて、かわいそうに…では土産物を買ってあげましょう」
………とはならん!!むしろならん!!
ということで、私たちは何も買わずにおじさんに新たな苦しみのみを残し立ち去ったわけですが(笑)
このおじさんの言葉は私たちのこの旅の流行語大賞になったのは言うまでもなく。
そして、もう一人忘れてならぬ店員さんとのやりとりはと云いますと。
私たちのメキシコ旅の目的のひとつ、今回残念ながら果たされなかったルチャ観戦。
せめてルチャグッズは売ってないかと市場を物色中に、マスクを象ったキャップなんかを取り扱っているお店がありまして。
Hちゃんがどの帽子を買おうかなぁと色々試していると、店員のおばさん(前歯が抜けている)が、しきりに私にも帽子を買え買えと促してきます。
で、私が帽子をかぶると
シューシュー
と口をすぼめて息を吐くおばさん。そしてスペイン語で「いい女!」的な掛け声。
その気の抜けたシューシュー音…どうやら口笛を吹いている(気になっている)模様。
そんなシューシュー音の中、私は帽子を買うこと自体を「う〜〜〜ん」と悩んでいたのですが、おばさんが急にまくしたてるように私へ言葉をかけます。
Hちゃん(ちょっと半笑い)の通訳によりますと
「そんなことだから男を逃すんだよ!!メキシコの女は悩まないよ!!!」
がーーーーーーーーん
わ、私の何が見えているんだ!!
てか逃すってなんだ!!
何なんだこのシューシュー音は(だから口笛)…!
Hちゃん曰く、おばさん「だいたい分かる」んだそうで、だてに前歯を失ってないぜ…!ガタガタブルブル…
結局、私は脅しに屈することなく(?)何も買わなかったのですが、お会計をしてもらおうとHちゃんがおばさんに言うと、ここで驚愕の新事実。
散々私たちにセールスをしてきたこのおばさん、実はこの店の店員ではなかったというオチ…(だから金額がわからない)
全員でツッコミをいれましたよ。
とまぁ、そんなこんなでお土産市場の散策は終わり、私は姉にアクセサリーのお土産をひとつ買いました。
また地下鉄に乗って帰りますが…そういえば、ビッシャビシャに濡れたオッサンがいました。しかも2回会いました。雨も降っていないのに…(局地的スコールか?)

夕暮れ時。
ホテルに戻って、この日はホテルの下にある魚介のレストランへ。
ここで特筆すべきことは、どこかでお皿の割れる音がした途端、店員のテンションがめっちゃアガるという出来事。
日本の飲食店でお皿の割れる音でもしようものなら「失礼いたしました」とあちこちから神妙な謝罪があるというのに、
ガシャーン!!
イエェエエエエァ!ヒューーーーゥ♪
みたいな状態に。
何だ、何だ…と私たちも半笑い。
ちょっとした失敗はみんなで笑ってハイ終わり!みたいな感じにもとれましたが、国民性でしょうか?どうでしょうか??

レストランのマークがカワイイ。

ビール美味しい。食事にあいますね。

食事はもちろん魚介の…………サラダとかパスタとかスープとか(いよいよメニュー名が思い出せなくなってきました)。またも食べちらかしの写真で…
たのしい食事中も、ことあるごとに
「クルシクテ ナンドモ シノウトオモッタコトガアリマス」
を連呼する私たちでした。
ということで、メキシコ2日目後半も終わり。
次回はとうとう、メキシコ最終日!!
『旅3日目〜テヘペロの元祖に遭遇!in国立人類学博物館の巻〜』
を予定しています。
またまた…更新はいつになるやら…。
追伸:午後担当のコンシェルジュ、エドガルもこどもの日ということでキャップをかぶっていましたが、スタッフに流行りのやんちゃBOYのかぶり方ではなく、普通にかぶっていました。「真面目か。」それから、私たちが“伏し目がち”と思っていた彼の目は、単に細め…ということも発覚しました。

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