以前、大腿部の筋肉について書いたことがありましたが(5月16日
「大腿部の筋肉」)大腿部に限らず、足で皆さんが良く耳にするような筋肉については、安易なトレーニングは避けたほうが良いと思っています。
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「ダッシュ力をつけるためには、ふくらはぎの筋肉を鍛えた方が良いと聞いたのですが、どのようにトレーニングすれば良いのでしょうか?」というような質問はメール相談のなかでも、特に多い内容です。
一般的にふくらばぎの筋肉(腓腹筋、ヒラメ筋)を鍛える為には爪先立ちになり、踵を上下するカーフレイズという種目が有効ですが、ハッキリ言ってこれも、単なる筋力とか筋肉の大きさを気にしたトレーニングでしかありません。
時間の無駄です
ふくらはぎの筋肉(下腿三頭筋)はアキレス腱によって、踵骨にくっついていますが、この部分もテコになっており、特殊な構造の持ち主以外には悪影響を及ぼします。
サンボにおいては、「グーっと」力を込める使い方はありませんし、ましてや、力を込める使い方では、完全にスピードは死んでしまいます。
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下腿三頭筋も大腿四頭筋も羽状筋です。それに対し、腿の裏側(ハムストリング)や、あまり聞きなれない縫工筋、恥骨筋、長・短内転筋、薄筋などは平行筋といわれています。
上の図はプールだと思って下さい。
普通向こう側まで早く泳ごうとすれば、左上の様に真っ直ぐ行きますよね。
私の様なへそ曲がりでも、右上の図みたいに斜めに泳ぐ事はしません。斜めに泳げば距離も長くなりますし、体力も余計に消耗します。筋繊維が斜めになっている場合、このようなロスが生じます。
筋肉が大きく発達した下の図では、更にロスが多くなってしまうのが、わかると思います。
ステップ(或いは移動)を速くするには、筋力強化ではなく、膝を抜く動作を覚えるのが一番です。
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羽状筋は速く縮むことが苦手です。しかし、今までのトレーニング法では太くなりやすい、大腿四頭筋や下腿三頭筋を鍛える事にエネルギーを注いできました。
しかし、
動きの質やパワーを同時に考えると、それらの筋肉はマイナーな筋肉のサポート役にまわした方が良い結果を生むのです。
例えば大腿四頭筋はウエイト的に、膝関節を伸ばす役割で考えますが、動きとパワーを両立させるには股関節の屈筋として考えたほうが良いのです。
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