さて対象者が通るであろう自宅付近の公園に身を潜めつつ、
待機していた我々調査員だったが、
対象者がいつも出掛ける時間になっても一向に現れない!
出掛けたアトに依頼者に一報もらう事になってはいるが、
意識は研ぎ澄まして対象者の姿は気にしている・・・
すると丁度その時依頼者から連絡が!
「もう出掛けたみたいですが大丈夫ですか?」と
「!!」
しまった見逃したと一瞬思ったがそんな筈はない!
ここ数十分最大限に意識を集中していたし、
この公園沿いの道を十人も通り過ぎてはいない!
すぐさま依頼者に「やられましたね!」
思っている道とは違う道で駅に行ってますよと伝えた・・・。
やはり、危険ではあるが自宅前に身を潜め待機する以外、
初動を捉える手段は無さそうだ・・・。
≪2日目≫
三日程間を空けて又朝からの開始であった・・・
あんな事が起こる日は得てして、不測の事態も起こるものだ・・・
今だからそんな事が言えるのか・・・
まず対象者の自宅には調査員が各自現地集合となる・・・
あの日何故かワシの使っている路線だけ
人身事故の影響でダイヤが乱れて運行していた。
もちろん現地には余裕を見て30分前集合になっているから、
他の調査員には少し遅れる旨を伝えておいた・・・
既に待機しているという事で多少安堵しつつ向かっていたが、
開始15分前に他の調査員から連絡が!!
「もう動きだしましたというメールだった!!」
逐一連絡するようにと返信し、お互いどれぐらいの時間で駅に着くのか計算した。
vol5へ続く。

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