地元の二王子岳にスキー登山。今年は何だかんだでタイミングを逸し、少雪で気分もイマイチ乗らず、いつもより1ヶ月ほど遅い出動。
この時期に参道入口手前の駐車スペースまで車で行けるとは、いかに少雪かが分かる。
おかげで30〜40分は時間と体力が節約出来るのだ。

(さあ、出発。まだ標高200m。)
神社前の広場は地面が現れ始めている。高校時代にここでこの時期、大焚火会をしたのが思い出される。燃料は現地調達(ナイショ)。
神子岩下の一本杉までは夏道通りのトレースだが、土道と雪道のミックスで歩きづらいが、ここからは雪道。何とか下りはここまで滑って来れそう。一王子までもほぼ夏道通り、今後は雪面の踏み抜きに注意です。
殆ど小屋が露出している一王子着、水場もぽっかりと開いていた。スキーにシールを取付け、いよいよスキー登山ならではの時間が始まる。
いつにも増して雑木が気になる、下りは苦労しそう。順調に独標通過、積雪2.5mしかない。いつもは少ない年でも3.5mはあるのだが。幸い、4日前に積ったと思われる雪が黄砂で汚れ始めた雪面を化粧してくれているので気分は良い。風が強くなってきたが、気温も高いので氷化した斜面もなく、シール登行は快調快調。さあ、眺望ポイントまで来た。
ここから上部はほぼ白一色の斜面。一見、雪はたっぷりの様だが、やはりなんか違う。

(うゎー、薮多い。のかな?)
休憩なしで山頂へ到着。飯豊の大パノラマが迎えてくれる、本山も見えた。

(飯豊大権現様、今年も宜しく。)
例年であればモンスター状態の小屋もこの通り。入口も埋まっていない。

(雪少なっ。)
風が強いので小屋で休憩。まずは熱い紅茶をすすり、ウイスキーと軽食でのんびりする。いつもは焼肉ジュージュー宴会モードのパーティーが居るのだが今日は平日。殆ど単独で地元周辺の登山者のみ。皆、中休止程度で早々に下りて行く。酔っぱらいは僕だけ。。。

(酔っぱらったし、さて降りるか。)
胎内側の沢源頭を覗きに行くが、積雪が少なく魅力がイマイチなのでパス。往路を滑りにかかる。

(登頂証拠写真その1。)
雪庇はいつも通りの場所には出来ている。ここはホワイトアウト時に注意だ。

(雪は少ないのか、いつも並なのか。わからん。)
最初の一滑り、立ち止まり山頂を振り返る。

(またね。)
先日、土曜日に積った雪。なんじゃぁこりゃー!という感じの、テレマーカーが言うところの「生コン」雪で走らない。僕的には「水を吸った脱脂綿」雪とも呼ぶ。でも、何だかんだ言ってもいつも通り滑りました。

(滑らないなりに滑った、滑れた。そこそこ雪の量もあった。)
これが「水を吸った脱脂綿」。

(ホント、滑らない雪質。ザラメ化待ち。)
一王子まではいつも通りのルート、イメージで滑れた。ここから下はスキーの長さもない薮抜け滑りが待っている。地元民としては雪が繋がっている限り板は脱げない。歩いて下るより時間がかかる事もあるが。(一王子で板を脱ぐ賢明な者多し。)

(意地でもここまで滑る。二王子スキーの真骨頂。)
夏道直前で板を脱ぎ、歩く。尾根道が終り、沢水で喉をうるおす。神社を過ぎ、林道歩きもわずかで今回のミッション完了。

(この時期の沢水はうまい。)
今年の少雪は、標高1000m以下で如実に現れている。上部は一見影響は少なく見えるが、頂稜部と沢型源頭部は雪が少ない。積雪による地形的な変化も例年とは相違があると感じた。雪質も滑り易いザラメ雪になるのはまだ2〜3週間かかるだろうが、それを待っていると積雪量が激減するのを覚悟しなければならないシーズンのようだ。
いつもは4月中にも滑りに行くのであるが、雪の少なさと夏道歩きを考えると今年は魅力が半減以下。どうしようかな。
※「山スキー虎の穴」とは、スキー仲間のノモケンが初めて二王子を訪れた後の感想である。

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