先週半ばからの降雪に気を良くしながら、妙高外輪山方面のお気楽ツアーに行くつもりで早朝準備をしていたら家族からダメ出し一言。。。で急遽地元の二王子岳へ行き先変更。でも、この降雪で重い深雪必至、良くて独標までしか行けないだろうなと期待しないで出掛ける。
登山口集落外れで駐車。なんと他に駐車車両がない!これは先行者が居ないと言う事=ラッセルしなければならない。あてが外れ、ゆっくり家を出て来たのが誤算となってしまった。

(さて出発。何と標高95m!)
林道に入ると20cm程の新雪だが、気温が高めの里雪でしっかりと足応えのあるラッセルの始まり始まり。

(林道途中で水の流れ。僅かではあるがシールを濡らしたくないので一旦板を脱ぐ。)
思う様にストライドがとれず、ペースも上がらない。フリーピボットタイプのビンディング(インチキビンディング)を着けたくなってしまう。

(ようやく神社へ。積雪2m弱。)
何とここまで1時間40分もかかってしまった。なんてこった。

(炊事場はちょうど屋根の高さ。登山届けを記入する。)
これからがようやく登山道。登りはこれからなのに、目標の独標までたどりつけるかあやしくなった。ま、とにかく歩くしかない。

(杉林に入ると雪は軽いが、新雪の下はやや氷化していた。)
杉林は軽い新雪10〜15cm程で気持ち良く歩ける。ここであれば帰りの滑りは問題なくこなせるだろう。

(杉林を抜けて尾根に取り付き始めるとようやく視界が開け、少しは気楽に。)
杉林を抜け、尾根の取付きになると雑木林で陽が射す斜面になる。と途端に雪は湿り気を帯びた重い深雪、20〜40cmのラッセルになる。

(滑れそうな斜面も見えてくる。が、陽の当たる斜面の雪は重く、ラッセルがキツい。)
最低でもこの辺を滑りたいので辛抱して登るのみ。靴がややハイバックなのもいつもと違って辛い。

(ここから右手の一王子からの枝尾根に上がるまでが一苦労なのだ。)
尾根に上がるまで斜登行ラッセル。幸いシールの効きは良いし、この度の新雪が40cmはありその下が凍り気味の雪面なのでかなりの弱層となっている筈なのだが、この湿った雪がうまく摩擦をかけてくれていて踏み抜いてスリップする事もない。

(雪が重くて。。。)
ただ、スキーをスライドして前に足を運ぶのが。。。板を雪面に出そうとしても。。。

(足を前に出すのも。。。キツい。)
前にも言ったが、北海道や高地や内陸の軽い雪しか知らない輩に味あわせたい。。。

(枝尾根に上がって一息ほっとする。美しい景色。)
頑張った。ここまで来たには一王子までどうしても行かなければと気合いが入る。

(この重い雪で。この狭い尾根を滑り降りれるのか。。。?)
やっと山上らしい景色の中に入って嬉しくなる。帰りは「山スキー虎の穴」滑りだ。

(まだまだ独りラッセルは続く。)
気持ちが良くなって登りつめて一王子に到着。なんと神社からいつもの倍以上の2時間半もかかった。

(これだけ雪に埋もれた一王子小屋は久しぶりに見る。屋根裏の出入り口も除雪しないと完全に開けられない感じ。)
時間も遅いし今日はここまで。小屋に入るのも面倒なので(中が暗そうだし)小雪がちらついてくる中、外でテルモスの紅茶を飲みながら小休止。
さぁて、「虎の穴」滑降だ。雪質が雪質なので期待せずに斜面に飛び込む。と、やや、イイじゃない。楽しく滑れるよ。太板を履いて来て良かったよ。と嬉しさも束の間でいい斜面は終り。
ここで今日初めての登山者とスライド。一王子小屋まで往復との事。スノーシューを履いていたが、やはりスキーより沈むし歩き辛いみたいだ。

(尾根末端まで何とか、、と言うより結構楽しめて滑り降りて来られた。)
ここからは杉林の緩斜面で滑ってもあまり面白くない。

(神社へ到着。登りに比べて滑りはあっけなかった。)
今日はあまり乗り気でないスタートではあったが、辛いラッセルもまた楽しで、何よりも期待外れの楽しい滑りがわずかではあったが出来た。
高速道路で遠方まで出かけ、お気楽ツアーもありではあるが、地元の「ヤマ」を見直した山行であった。

(今回の道具。板:ボレー カーボンサーフ、靴:スカルパ T2eco。太板で登りも滑りも今回は大正解。靴は二王子の登りに対しては硬くて疲れた感はあるが、太板のコントロールが出来たのもこの靴のお陰かと思う。)

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