※おことわり
この山行は、大淵〜飯豊山荘までの林道が徒歩も含め全面通行止め(6月1日現在)となった規制を知る前のものです。「飯豊朝日連峰の登山情報」を参照。
http://www.ic-net.or.jp/home/iide/
例年通り、ここを滑らなきゃ板を納められないという、飯豊の石転び沢と門内沢へ向かう。
飯豊山荘までは除雪が終ったが一般車通行止めの状況。特に今年は雪が多い為、6月中旬に解放との事。なのでいつも通り自転車で走って行く。さすがにあちこちに落石が、上を見るとまだ雪も石も落ちて来そうな感じ、ガードロープの設置もこれからで、路面と左頭上に気を使いながら走って行く。
飯豊山荘を過ぎ、曲り沢の先で倒木があるが、越えて下側の砂防ダムの先まで自転車で稼ぐ。自転車をデポすると、登山者1名が下って来た。
雪で大半の夏道が隠れており、平らな薮道や小沢を渡る箇所は経験者でないとルートがつかみ難いだろう。所々ピンクテープでマーキングして行く。
テレマークブーツ履きと長物を背負って、婆マクレなどの悪路の通過は相変わらず怖い。地竹原手前は川原が出始めている、夏道を少し行くと本流はしっかりとした雪渓となる。ここでシールを貼り、小休止。
5月末日にしてはまだ小石や小枝の散在が少なく、氷化した部分もなく歩き易い。ヘリコプターが2〜3回頭上を通過、何かあったか?。出合に到着。右も左も誰も居ない、右に行こうか左に行こうか。
予定通り右に行くと間もなくミニバンサイズの雪塊が。
この緩斜面を200〜300mは走って行ったみたい。どんな様子だったのだろう?
上方左右に目と耳を利かせながら、黙々と登るより術はない。雪はこの季節にしては軟らかい。
いよいよ核心部が近づく。直登がキツくなってきた、スキーアイゼンを取り付ける。出合を見下ろすと人影が1名見えた。
核心部に入り、ジグを切って登る。雪面のウネが大きくなってきてスリップし始めるとシール登行の効率が途端に悪くなる。足場を切って、ここで板を脱ぐ。
ようやく稜線に到着。

と言いたい所だが。ウソ。(↑数年前の写真)
結局1600mまでで自主時間切れ、12:30でタイムリミットとする。登りはあと300m、体力的に余裕はある。が、夏道であれば1時間もかからないが、ここでアイゼン登行に替える手間などでモタモタして多分1時間以上かかるだろう。そうなると稜線着14時、もし帰路でアクシデントが起きたら日没までに戻れる余裕はない。実は、大淵出発が7時半近かったので、早朝の出発が出来なかった自分が悪いのです。
納得承知のうえ、滑りにかかる。急斜面の下部3分の1は滑る事が出来たが、何ともズレる湿った重いザラメ雪とウネウネでイマイチ気持ち良く無い。中盤に入るとようやくスピードに乗れ、連続ターンしたくなる雪になる。あっと言う間に気持ち良い部分は終了。この画像では分からないが、シュプールが撮れた。
夏道を慎重に戻り、春の山を楽しむ気分に。温身平に戻るとカメラマン1名発見、破壊された飯豊山荘旧館の屋根を見ていると丸森尾根から1名下山。今日確認の入山者は3名。
とりあえず滑りシーズンは終了?かな。2年連続で早出出来なかったので、来年は前泊パターンに戻そう。(=仕事&家族対策が必要だな。)
※追記
今回は、徒歩も通行禁止との規制を知らずに入山してしまいました。実際に今年は例年になく雪解けが遅れ、飯豊山荘までの道路状況も記述した通り、危険性が無いとは言えない状況となっています。また、梅花皮沢沿いの登山道も夏道が残雪で覆われている部分は、踏み跡を見失うと経験者でないと苦労するでしょう。登山道も婆マクレ等のへつり道には注意が必要です。いずれにせよ、道路の開通を待ってからの入山がより良い選択かと思われます。特に初めて石転び沢に挑戦される方は慎重に。(滑る楽しみの方には歯痒いかと思いますが。。。)

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