十年振りのダイグラ尾根を登る。ライト&ファスト装備で取り付くのは始めてである。(当然日帰り)
最低でもダイグラ〜本山往復。無難に御西小屋まで足を延ばす。目標としては梶川尾根を下山しての周回を目論んでいた。
天狗平からはジョグで出発する。静かな森の中を進み、修繕された吊橋の向こうがダイグラ尾根。久し振りの入山に、緊張&神妙な気持ちになる。(6:32)
尾根に取り付くと早速、容赦無い急登が続く。トレラン装備なので大した事はなく、ぐんぐんと登って行けるが、若い時は(二十〜三十歳代の頃)20〜30kgの荷を背負ってよくも歩いたもんだな〜と感心。(今は難しいな)
前方に先行者が。「お!物好きが居たな」、と追い越す為に「こんにちは」と挨拶。なんと
「あるく」のkoizumiさんではないですか。
ぐるっと周回したら?と冷やかされる。まずはお先に、また!と先行。
千本峰手前で、雲行きがあやしい感じに。
でもまぁ身体も動くし気持ちも良い。どんな表情しているのかな?と自分撮り。
「宝珠山の肩」標識のある場所に到着、見上げるは宝珠山の岩稜。
標識の場所から正面の尾根の東側(左側)を巻く道、矢印の場所が「飯豊朝日連峰の登山情報」に注意喚起されていた岩(大石)のある所です。
通過して上から見下ろす。登路に大石が不安定に乗っています、くれぐれも手掛かり足掛かりにしないように。
ここからは飯豊の稜線の雰囲気になり、草地に花がちらほらと咲いていて、優しい気持ちで登れる。次は宝珠山の岩稜を越え、御前坂に掛かると錦絵の世界が始まる。
ここまで来れば本山頂上へは僅かの時間。
で、本山頂上着!(10:18)
だけど今日は通過点につき早々に御西小屋へ向け出発。
トレランの格好で来たので、御西小屋までは出来るだけ走ろうと気持ちを切替えて進む。
ただ、弘法清水は外せない。寄り道。
ふつふつと湧き出(いで)る水。これこそ八百万の神々、自然からの贈り物。有難く2口、3口といただく。
それにこのロケーション。最高!(花々の季節は終ってましたケド)
トコトコと走りつつ、御西小屋に到着。(10:57)
小休止とし、胃袋に固形物を入れて、これからの道に備える。三連休なので登山者が多い、久し振りにそんな山の雰囲気を味わった。
今日の行程では当然、大日はパス。しかも顔を見せてくれなかった。
さぁて、これからが本番。天狗岳への道に進む。以前より登山道の裸地が広がった気がする。
視界は良くないが、縦走路の東面はまだ花々の季節。ゆるく走りながら楽しむ。
行く手にドーン!と烏帽子岳の南面が壁の様に立ちはだかる景色が見える筈であるが、、、今日の天候ではダイナミックさを感じず。
今日のトレラン装備で歩いた印象と、ガッツリ縦走荷物で歩いてた時の記憶を比べると、、、かなり違う。
もうすぐ烏帽子岳ピーク。
頂上に到着。西面を見下ろすと、この彩色。
向かう北股岳を望むが、寡黙な表情。
烏帽子岳。改めてボリュームがあって広がりのあるイイ山だなぁ、と感じた。
梅花皮小屋着。(12:34)
ハイドレーションパックの残量を確認するが、0.5リットルしか減っておらず。弘法清水での給水を含めても1リットル強しか水分を摂っていない。ここはもう少し多めに摂らなければと注意。
さっと北股岳をノンストップで越え、門内岳へ向かう。この辺りから下りに備え、ペースを落とす。
大好きな門内岳のテン場。惜しいが通過。
錦絨の山肌。
扇ノ地紙で稜線に別れを告げ、梶川峰に向け下り始める。が、すぐに頭がボーッとしてきた。やはり水分不足だったのか?
保全作業の状況を確認しながら下る。
作業され方々の努力は、形になって残っています。来春はその一粒の砂が、新しい芽吹きに変わってゆく事でしょう。
トットバの頭を下り、三本カンバのあたりまで来ると頭の調子も回復。今日の行程で、知らずのうちに疲労がたまっいる筈なので、気を付けて下って行く。
今朝登ったダイグラ尾根を遠望し、満足感を感じない訳はない。
今回のライト&ファストでの飯豊。天候は今一つではあったが、かなり満足度の高い山行であった。ただ、僕の力量としてはこの程度にとどめておいた方がよさそうだと感じた。
今年の飯豊は、まだ地神北峰以北を踏んでおらず。雪の積る寸前までには向かう予定。

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