今シーズン初&冬シーズン終りの二王子岳を滑る。
いつもなら頂上踏めずのダメもとで、2月中にラッセル山行をしているのだが、今年はタイミングが無く弥生になった。
けれどもこの週末の天気で、あわよくばシーズン最後の冬を楽しめるかな?と遅ればせながらの出動とした。
でもこの時期の南俣から神社までのアプローチが、、、嫌い。
集落外れに駐車するとカモシカが目の前を走って逃げて行った。先客は5台で思ったより少ない。(冬の戻りで敬遠されたか?)
出発(7:55)。締ったザラメの上にさらっと数cmの新雪。スキーのトレースもあり、参道の太鼓橋でも板を脱ぐ事なく神社着(8:53)。「冬山です」の登山者名簿を見ると、二王子の主、ストウさんが入っている(と安心する)。僕も当然記入して、山に入る。
先行スキーのトレースが感心する程いいルート取りで、迷う事なくもらって歩いて行く。かなり二王子に慣れた方だだろう。一王子までの登りも効率良く進む。
何の足跡だろう。(ウサギ、カモシカではない。タヌキ、キツネ、テンか?)
黙々と登り、一王子上へ(10:17)。滑り降りるには邪魔な林も、登りでは美しく目に映る。一回目のエネルギー(ピットインリキッド)補給。
独標への尾根に取り付くと、方角によっては硬い雪面が現れる。シールがスリップし易く、スキーのエッジもかかり辛いので慎重な足運びで登る。
先行の2名をパスして独標着(11:05)。積雪4.2mとまずまず。
休まず進む。この辺は風も少なく新雪は20〜30cm程であるが、結晶が細かく、密に積っており「パウダー」という感じではない。幸い気温が低めなので、滑るには問題ないだろう。
頂稜部が見えた。
正面の登りにかかるとスキーヤーが降りてきた。トレースのお礼を言うと、風が強くて油コボシ下で引き返して来たとの事。
ここから2ヶ所の登りを越えると、、、、、、やはり想定の通り。
強風の世界。吹き付ける雪粒。消えるトレース。氷化した雪面でスキーのエッジも立つか立たないか。
シェルのフードを被り、ジッパーを全て閉める。ついでに2回目の補給(CCDのジェル)。この時期の二王子岳に来たぁ!と実感。アドレナリン分泌。
初めてこの時期の二王子岳に登った人だとしたら、、、こんな状況なら引き返す方も多いのでは?。
僕にとってはいつもの二王子ではあるが、気を引き締めて前進。
下った鞍部は風も緩く雪もソフトで緊張も一休み。油コボシの急登は幸い凍り付いてなかったので無難にクリア。越えたらまた強風と凍った雪面となる。慎重かつ積極的に足を前に前に。
頂上部に到着!!飯豊の主稜はあいにく雲の中(12:30)。
オレンジハウスに入り、温かい飲み物で一息。(今回はノンアルコールですょ。)
先客は、高知山ルートで登って来た二王子岳の常連、長谷川さん1名。ストウさんは先に同ルートを下って行ったとの事で今回は会えず。
さぁて下り(13:10)。始めはガリガリ雪面と新雪ミックスで滑りもままならずか?と思っていたのだがそれ程でもなく滑れる。
強風エリア以外は、パウダーならぬ「レアチーズケーキ」の様なメロウな新雪。抵抗はあるが気持ち良い雪。(左が僕のライン。)
独標まで下がるともう一本スキーのトレース。ここまで上がって来た様だ。
ここからは春の湿雪。ではあるが若い雪なので滑り滑り易く、藪スキーも楽しめるレベル。先行の方は下りルートも二王子岳慣れしている様。
登りも滑りも充実で神社に戻る(14:21)。今回は、上部の固い雪面も考慮して「ボレー・カーボンサーフ」よりも硬めの「アトミック・スヌープ」を選んだが、意外に湿雪の反応も良くて正解でした。
子供の頃から通っている地元の山、二王子岳。今の季節の二王子らしさを、(ライト&ファストのスキーではありますが)存分に楽しんだ一日になりました。
さぁ、山遊び、スキーシーズンの気持ちを春に切替えようか。

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