中日新聞の朝刊に甲斐バンドのライブの告知が載っていた。ご存じの通り(だよね?)、今年の秋から来年にかけてかなり大規模なツアーが行われるのだ。現在発表されているのは17公演。あと10ヶ所ぐらい増えるそうだ。
それはともかく、この「青春を歌いに来ませんか!?」という宣伝文句には抵抗を感じるなぁ。甲斐バンドのライブでは客も大声で歌うってのは、もはやファンや関係者の間では当たり前のこととなっているわけだけど、主催者側がそれをアピールすることには「ちょっと違うんじゃない?」と言いたくなってしまう。あのさ、こっちは「歌いたい」わけではなく、あくまでも「聴きたい」のよ。大好きな歌を生演奏で聴くという喜びに浸りたいのよ。もちろん、ガーッと盛り上がる曲では一緒に歌うわけだけど、それはその場の勢いでついつい歌詞が口から出てしまうわけで、はなっから「一緒に歌うぞ!」と意気込むのは、どうも間違っているように僕には思えるのだ。少なくとも、主催者側がそれを奨励するのは明らかにヘンじゃない? 演奏する側、歌う側にも失礼なように思える。
それに、この宣伝文句を真に受けて「よーし、今日は大声で歌うぞ」と張り切る人が増えると困るじゃん。公式サイトの掲示板を覗くと、ライブのたびに「隣の人の声が大きすぎて甲斐さんの声が聴きづらかった」みたいな書き込みがある。そういう悲劇(だよね?)は、できるだけ少なくしなきゃ。
もちろん、一緒に大声で歌う人には悪気はないだろう。誰かの邪魔をしたいから歌うわけではなく、自分が楽しみたいから歌っているだけなんだろう。でもさ、それが周囲にとって大迷惑になることもあるんだよね。幸いにして僕はここ10年ぐらいそういう目に遭ってないけど、KAI FIVE時代のライブでは真後ろの席から放たれるデカい歌声に閉口したことがある。カラオケ大会じゃないんだからさ、すべて一緒に歌えばいいってもんじゃないよね。「空気を読む」ってことが常に正しいとは決して思わないけど、ライブ会場ではその場の空気を読まなきゃ。
もうひとつ心配なのは「青春を歌いに来ませんか!?」ってことは、70年代と80年代の曲ばっかりになるんじゃないか、ってこと。オレが一番聴きたいのは『夏の轍』収録曲なんだよ! 特に『アナログ・レザー』と『白いブランケット』。できれば『VIOLET SKY』と『タイトロープ』も。甲斐さん、松藤さん、一郎、そこんとこよろしく頼んます。って、こういう場合、いつも一郎だけ呼び捨てにしちゃいますね。失敬。
それにしても、オリンピックが無事に始まったと思ったら、ロシアがグルジアに軍事介入とは。あんまり事情を知らないので、どちらが正しいのかは分からない。いや、どちらも正しく、どちらも誤っているのだろう。
話し合いですべてを解決できるとは思わない。でも、殺し合いだけはやめてくれ。

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