決まりましたね、アカデミー賞。短編アニメーション賞では『つみきのいえ』、外国語映画賞では『おくりびと』がノミネートされていたわけですが、なんと両方とも受賞! めでたいことです。特に『つみきのいえ』は僕にとっても昨年観た映画の中でベストワンなので、ものすごくうれしいです。
劇場公開されたのはわずか1週間、しかも1日1回のみだったし、僕が行った時の客は4人だけ。こうしたアニメーションが商業ベースに乗ることは難しいだけに、今回の受賞で世間に認知されたってのはホントに素晴らしいことじゃないでしょうか。
一方、『おくりびと』は過大評価されすぎの気もするんですが、それでも日本映画が大舞台で脚光を浴びたのは喜ばしいことだと思います。
さて、主要部門は下記の通り。
●作品賞
『スラムドッグ$ミリオネア』
できれば『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』に取ってほしかった! 先週末に観てきたばかりなので。いい映画でした。
でも、『スラムドッグ$ミリオネア』も面白そう。楽しみにしてます。
●監督賞
ダニー・ボイル『スラムドッグ$ミリオネア』
いつも思うんだけど、作品賞に選ばれた作品の監督=監督賞、ってことでいいんじゃない?
●主演男優賞
ショーン・ペン 『ミルク』
2回目の受賞。好きな役者だからうれしいけど、できればミッキー・ロークを選んであげてほしかったなぁ。まさに「奇跡の生還」を果たしたわけだからね。
●主演女優賞
ケイト・ウィンスレット 『愛を読むひと』
いい女優さんなので文句ナシ。でも、なんで『レボリューショナリー・ロード』ではノミネートされなかったんだろ。まさに迫真の演技だったじゃん。
●助演男優賞
ヒース・レジャー 『ダークナイト』
これはもう、誰も文句は言わないでしょ。『ダークナイト』にノレなかった僕でも、やっぱりヒース・レジャーの存在感には圧倒されたもんね(あまりにバットマンが活躍しなさすぎ、ってのがノレなかった最大の理由)。
ただ、『トロピック・サンダー』のロバート・ダウニー・ジュニアを選んであげてほしかった気もするなぁ。で、ミッキー・ロークとロバート・ダウニー・ジュニアがステージ上で並んだりしたら壮観じゃん。多くの中高年に「人生、どん底まで落ちてもやり直すことができるんだ!」と思わせることができたんじゃない?
※ご存じない方のために書いておくと、ミッキー・ロークは暴力事件を起こしたり整形手術で顔が変わったりしたため、一時は再起不能かと言われてました。また、ロバート・ダウニー・ジュニアも薬物中毒で何度も収監されたりなど、私生活はボロボロだったようです。
●助演女優賞
ペネロペ・クルス 『それでも恋するバルセロナ』
ペネロペ作品で僕が最初に観たのは『ウーマン・オン・トップ』ですが、その時はアカデミー賞を取るほどの女優になると思いませんでした。失敬。
ところで、この映画ってスカーレット・ヨハンソンも出てるんだ。で、ウディ・アレンが監督? うむむ、気になってきた。
さて、アカデミー賞といえば、その前日に発表されるラジー賞(ゴールデンラズベリー賞)。「最低の映画」を選ぶイベントです。今回の作品賞は『愛の伝道師 ラブ・グル』。『オースティン・パワーズ』で一世を風靡したマイク・マイヤーズの主演・監督作です。うーん、なんでそこまで落ちぶれちゃったんだろ。いや、その『ラブ・グル』は未見なので、もしかしたら面白いのかもしれないけど。でもまあ、『オースティン・パワーズ』の3作目も『ハットしてキャット』(これはDVDスルー)もさっぱり笑えなかったもんなぁ。
で、さらに悲しいのは、『ラブ・グル』の主演女優がジェシカ・アルバであること。うーーーん、もっと優秀なエージェントを付けて、しっかりと脚本を読んでから出演作を決めるようにしてくんなきゃ。
話を戻して、『おくりびと』について少々。なんで自分にとってイマイチだったのか、その理由を簡単に書いておきます。

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