う〜む…ブーさんがとうとう10歳かぁ…なんとも感慨深い日であります。
生後35日で我が家に迎えられ4ヶ月の訓練所生活を除いた9年と7ヶ月、常に傍らに居たブルース。
正直ねぇ幼少期の頃は「それって虐待だろう!」ってなくらい躾と言う名の体罰の毎日だった。
それは家の中だけではなく公園に遊びに行った時でも、言う事を聞かなければガツンとチョークを入れてた。
当時の公園仲間で♀のゴルを飼っている人からは
「お宅ちょっと厳し過ぎやしないか?……でもまぁ…男の子だしな……」
母様にでさえ
「ブルースが人間の子供だったら絶対にグレてる」と言われた。
それでもコイツときたらグレるどころか慕ってくる。
社員旅行とかでね家に帰らない夜には、一晩中寝ずに玄関の方に向かってお座りをしてるんですと。
それを見た母様が心配して夜中に外に出し、ディスクを目の前にチラつかせても見向きもしないんですと。
逆に母様が居なくても知らん顔して寝てるヤツがですよ。
甘く育てたジャズなんて、どっちが居なくても爆睡してるのに(苦笑)
本当にブルースってヤツは怒られても怒られても、ほとぼりが冷めるとソッ〜と人の傍にやってくる。
今では拳骨を頭の上にかざすと、目はしょぼつかせながらも尻尾は振ってる。
まるで怒られるのを楽しむかのようにね。 全く以って変なヤツだよ。
それは持って生まれた天真爛漫な心のなせる業なのか?
余程な事がない限り体罰をしなくなったのはディスクの大会に出るようになってから。今まで欠点しか目に入らず褒める事なんて殆どしなかったのに、大会で頑張るようになってからヤツの長所を認めるようになった。
ヤツもヤツで認めてもらおうと必死だったんだろうなぁ。
体調の悪い時もあったろうに、足の痛い時もあったろうに、それでもヤツはディスクを見せれば目を輝かせてそれを追った。
この10年で2度の悪性腫瘍に見舞われながらも、麻酔に耐え、手術に耐え、リハビリに耐え、元気な姿でコートに戻って来た。
そんなに認めて欲しいのか?そんなにディスクが好きなのか?
そう言えば、勝手に川に飛び込んで体にロープが絡まって死にそうにもなったっけ。ブルースよ、言っておくけど私は足が届く所以外では泳げないんだからな。次があっても必ず助けるとは限らないぞ。
あの時はたまたま運が良かっただけなんだからな。
あと何年元気で走れるんだろう?あと何年元気で居られるんだろう?
世の常とは言え考えると寂しくなる。
でもブルースよ、安心しろ。お前の事は十分認めてるからさ。
辛くなったら何時でも走るのを止めて立ち止まっても良いんだからな。
でも元気なうちは力の限りに走って輝いてておくれ。
区切りの日、ブルース10歳の誕生日おめでとう。
お前と過ごした10年間をありがとう。
そしてまた今日から一緒に歩いて行こう。