日本の歴史公園100選に選定された「成田市三里塚記念公園」へ桜見物を
してきました。4月6日だけ公開され普段は入る事ができない木造カヤぶき
平屋建ての珍しくも驚きの「貴賓館」なども後学のために見学しました。
この貴賓館は、明治8年に創設された下総牧羊場の最高責任者として雇われ
たアメリカ人アップ・ジョーンズの官舎として、十倉村両国高掘(現富里市)
に建てられたものだそうです。明治12年に、彼が退職したため、下総牧羊場の
事務所として使用されていましたが、下総牧羊場が取香種蓄場と合併の後
「宮内省下総御料牧場」と改められ、明治21年に三里塚に移ったときに、
一緒に移築され、その後、大正8年に新しい事務所が完成したのを機会に、
内部を大改装し貴賓館として、各国の大公使を招待する園遊会場や、
皇族がおいでになる際の宿舎に生まれ変わったそうです。平屋建ての建物は、
外見は和風、内部装飾は洋風を取り入れた和洋折衷式となっていて、
明治中期の建物として貴重な建築物です。なかでも、和風建物内部にある
洋間ホールは珍しく一見の価値ありです。
宮内庁下総御料牧場が、成田空港の建設に伴い栃木県に移転し、三里塚
記念公園の広い敷地にはおよそ100年にもおよぶ我が国の畜産振興の実績と
お召し馬車と調度品など幾多の記録を残すために建てられた「三里塚
御料牧場記念館」の洋館と、美しいマロニエの並木道や、三里塚にゆかり
の水野葉舟、高村光太郎の文学碑などもあり、桜吹雪舞う春爛漫の一日を
のんびりとさせていただきました。

写真は民家の庭先のようにしか見えませんが、これがその貴賓館です。

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