2018/8/10
台風13号は
辛うじて本土直撃が避けられ、
さしたる被害もなくて
幸いであった。
雨があがるのを待って、
いつもの買い物散歩にでかけたが、
帰り道の途中から
また小雨が振り出して
久しぶりに駆け足になった。
数百メートルも走ったのは
いつ以来だろう。
家につく頃には、
髪もTシャツも
しっとり濡れていた。
でも、
真夏の台風雨に
濡れるのは
さほどに
不快なものじゃなかった。
夕刻。
西の空が
パックリと割れ、
青空がのぞめた。
ついでに
ちょっとだけ朱に染まって、
まるで三色国旗のよう。
今日はまた
34℃にもなるという。
三日間でも涼味が得れて、
カラダも一休みできた感じではある。
暑さ寒さも彼岸までというが、
残暑もそうとう厳しそうだ。
おとついは、
台風が向かってくる中、
カミさんが行きたいという
土湯の「中之湯」という
公共浴場に行ってきた。
旧建物がリニューアルされて
今時の垢抜けた
温泉施設になっていた。
ワンコインというのも
バカ高くなくっていい。
露天もある。
ただ、この日は、
全身に見事な絵を描かれた
ギョーカイの893屋さんが
ひとり入浴されており、
そういえば
「タトゥーの方のご入浴は
お断りいたします」
というメッセージは見なかった。
その昔は、
銭湯に行くと
よく何人かは
そういう方々がおられたので、
同じ風呂に入るのは
久しぶりでもあった。
でも、なんとなく、
別種ギョーカイの方なので
要らぬ緊張をしてしまう。
談志家元が
噺のマクラで語っていたが、
タトゥーは「彫り物」といって、
本来は江戸文化のアートであり、
「入れ墨」は犯罪者が彫られた
前科の徴(しるし)だという。
また、
刺青はその痛みに堪えるので
別名「我慢」とも
いうそうだ。
落語の『火事息子』には、
臥煙(がえん)という
江戸の町火消しの
鳶職が出てくる。
これは、
身分の低い者たちで
「ならずもの」「無頼漢」の
代名詞だったようだ。
「煙を臥せる」と書いて
「がえん」とは
言い得て妙だが、
やはりみな
倶利迦羅紋紋
(クリカラモンモン)
だったようだ。
「身体髪膚これを父母に受く
あえて毀傷せざるは孝の始めなり」
という当時の道徳観でも
刺青は極道者のすることであったようだ。
今はタトゥーといって
オシャレ感覚で
スポーツ選手もやっているが、
昭和の人間には
やはりあまりいい感じではない。
「八九三(やくざ)」の語源は、
足して20になるので、
花札のオイチョカブでは
“ブタ”といって0点になる処から、
役に立たない価値のないもの、
という意味である。
そういえば、
担任時代に
父親が〇暴という女の子がいた。
欠席は多かったが、
根は優しい子だった。
カウンセラーになってからも、
ふたりほどいたが、
ひとりは組長の息子だった。
この子も
明るくいい子だった。
「先生んとこの息子さんが
学校でイジメとかあったら言ってよ」
と、半分冗談に言うので
笑ったことがある。
たしかに、
何か理不尽な暴力による
アクシデントに巻き込まれたら
「蛇の道は蛇」なのだろうが、
それだとオトコ山根会長に
なっちゃうじゃん(笑)。
クライエントとの間で
カウンセラーが
そういうことをするのは
「多重関係の禁止」という
重大な倫理違反になるのである。
公認心理師では、
資格剥奪になる。

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