2020/10/11
茶人「失格」である…。
茶室で、
お弟子さんに
懐石と濃茶を振舞い、
それから二階の
カウンセリング室に移って
教育分析となった。
風炉の中には
まだ火の残った炭があったが、
いつものように
自然に消火するだろうと
高を括っていた。
1時間半ほどして
分析を終えて
カウンセリング室の扉を開けたら
二階にまで煙が充満して、
ただ事じゃないと察知して
茶室に掛け込んだ。
そしたら、
なんと!!
風炉釜がバックリと割れて
火のついたままの炭が
畳にこぼれて
煙を上げていた。
ゾッとしたが、
炎こそ上がっていなかったので
急いで花に露を打つ用の霧吹きで
消火した。
原因は、炭火が
古い灰底の炭にまで引火して
火力を増して
陶器製の風炉を破壊したのだろう。
まずは、
小火(ぼや)で済んで
事なきを得たことを
すぐにご神前で
「大難を小難に
お奉り替え頂きまして
有難うございました」
とお礼申し上げ、
「火の始末をきちんとしなかった
ことを猛省しております」
とお詫び申し上げた。
家中の部屋という部屋に
煙がカスミのように棚引くほどの
燃えようだった。
ほんとうに、
返す返すも
炎があがらず幸いした。
風炉先屏風に用いている
枯れたスダレに引火したら
アッという間に
天上まで炎が舞い上がったろう…。
・・・ (((=_=))) ブルブル
手前畳は
底まで焼け焦げていた。
風炉には
厚手の陶器の敷物を
敷くことの意味が
初めて解かり、
それをしなかった自分の
不明を恥じた。
なので、
この焦げ孔は
そのまま残して
畳を取り替えずに、
今後の教訓としたい。
それでも、
孔隠しに
カラーブロックを
ツートンで並べて
底板を兼ねるようにした。
ほんに…
身の毛のよだつような
大失態であった。
さっそく、
Tちゃん先生にも、
「神様へお詫びとお礼の
お取次ぎをお願い致します」
とメールさせて頂いた。
そしたら、
すぐに返信がきて
「本当に、危ないところを
寸前のところで助けて頂きましたね…!
有難いことでした。
大難を小難にお奉り替え頂き
お守り頂いたこと
神様によく御礼申し上げました。
また、お届けの通り不注意の
お詫び申させて頂きました」
とのことだった。
教典に
「お願いに慌て来る者は多いが、
お礼に慌て来る者はいない」
とあったので、
今朝は、朝5時半に
教会にすっ飛んで行って
「お詫び・お礼参り」を
させて頂いた。
カミさんの
尾花沢の親戚から
新米が送られてきたので、
有り難く頂戴した。
『ひとめぼれ』
の新米は、
野菜としての新鮮さのような
清々しく粒だった美味さで
驚いた。
スーパーの買い出しで、
本鮪の脳天が
ステーキ用として
390円であったので、
飛びついて買ってきた。
大トロの部位で
生食でもいけるので、
セニャン(レア)に火入れして
茶懐石の焼き物として
一口大に切り付けて添えた。
向付の鯛は
糸造りにして
セルフィーユとディルを
散らしてみた。
下地は
スダチとカボスの搾り汁に
削り節、昆布、生醤油を加えて
一晩寝かせた
「自家製ポン酢」で、
これは実に佳い味に
仕上がっていた。
台風が接近していたので、
掛け軸には
良寛和尚の禅語から
『天上大風』を掛けた。
そして、
台風雨を端渓硯に受けて
松煙墨の古墨を磨った。
濃茶器の包み紙が
三十年は過ぎようかという
古紙になりかけていたので、
それに思うがままに
創作してみた。
墨色が落ち着いてから
色紙に表具して
お弟子さんに
茶事の後に“お土産”に
もらって頂いた。

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