スマフォをネット端末として使い始めましたが、ゲームするでなし。ネット閲覧もそんなにしないし、やることと言えばブログ更新くらいなのですが、通勤中になにか活用できないかなと考えたところ、青空文庫でも読んでみようかなと。学生のころに読んだものが多いですがもう一度と言う感じ。手始めに夏目漱石を。坊ちゃんは読みやすかったな。結末にもオチがあるし。先生辞めちゃって鉄道関連の仕事についたと。面白かったです。
次に読んだのが「こころ」。
先生の手紙、長いよ。(笑)
自分だけの閉鎖系世界に閉じこもっていたK。そこから導いて外の世界を教えてしまった先生。そして外の世界で身近な存在としてのお嬢さん。先生は外の世界に導いたことを後悔した。Kがお嬢さんという外の世界の窓口について相談してきたのである。しかも閉鎖系の「道」からそれる覚悟についてまで語り出した。先手を取られっぱなしの先生は痛烈な一言を放つ。
「精神的向上心のないものは、馬鹿だ。」
それはKが自らを引き締めて閉鎖系にいることが正義だと信じて疑わなかった以前に、外の世界にいる先生に言った言葉だった。
これによりKは、外の世界へ出ることが出来なくなり、さらに最後の一撃となる先生とお嬢さんが婚約する知らせを聞いて、数日後に自殺するのである。
この手紙を書き終えて、「私」に託して、先生も自殺するのである。
夏目漱石の世界は、ほぼ百年前になるんですね。1914年前後の世界です。日本語は時代にあわせて大きく変わっていくんだなぁと思いました。