2012/3/3

「夏風」河内静魚 著
株式会社 文学の森 発行
1500円
我が師、河内静魚先生の第4句集です。
第3句集から10年・・・皆が待ちに待った句集です。
蝶生まれまづ美しきものへ飛ぶ
に始まり
羊羹の傷一つなき日永かな
泡となり音にならざる蟹の声
新涼や砂糖の白と塩の白
プールより上がりし膝の真珠光
太陽の煮詰まっているサングラス
蝶止まる刃物の先に止まるごと
雨一滴すみれの国に落ちてきし
空のある静かな村や鶏頭花
あげたらきりがないのですけれど・・・
ちらちらとまだ冬の蝶遊びをり
に終わる。
まさに平明にして余韻ある句。
大変勉強にになりました。
このところ、我が眼に厚く張り付いてしまっていた諸々を剥がされた思いです。
表紙は、僭越ながら尾崎人魚こと長塩道子のデザインです。
窓の絵も描かせていただきました。
先生のお気持ちを代筆させて頂いただけの事ですが、
文学の森 [今日の編集部]、大井顧問の「柔らかな瀟洒な句集」のお言葉を嬉しく拝読しました。
文学の森と週刊俳句ウイークリーにて、「夏風」の鑑賞がUPされています。
素晴らしい鑑賞ですので、ぜひご一読下さいませ。↓
editor.bungak.com/2012/02/post-265.html
http://weekly-haiku.blogspot.com/2012/02/blog-post_6643.html

投稿者:人魚