牡蠣そばが美味しそうだったとのshinoharaさんの
コメントに触発されて、久しぶりにひら野で昼飯。
1時過ぎに着いたのですが、客は誰もいない。
良い蕎麦出すんだけどねぇ。
早くもアイドルタイム入りと言うことか。
お目当ての牡蠣そばの文字を探すが品書きにはない。
季節物だから張り紙かなんかあるのかと見回すが、どこにも見当たらない。
仕方がないからおばさんを呼んで聞いてみると、やってないと言う。
時期が終わってしまったのかな? それにしちゃ早すぎる。
なんにしても、ちょっと残念。
でも、蕎麦が美味いから目当ての物がなくても、他に頼むものは色々ある。
寒くなったので、鴨せいろか鴨南蛮にしようか。
温かい化野(あだしの)そばもいい。
迷った挙句、ランチセットにした。
かきあげ丼とせいろのセット。
久しぶりのひら野のせいろ。
寒くなり水が冷たくなったせいか、蕎麦はかなり締めてあります。
喉越しの良い細い蕎麦ですが、しっかり締めてあるので細い割に弾力がある。
キリリと引き締まった蕎麦になってます。
この辺は好みもあって、あまり冷たく締めてあるは硬くて食べ難いという人もいる。私は引き締まった蕎麦も好き。
ただ今日の蕎麦は、これ以上締めてしまうとダメになってしまうと言うギリギリの線でした。
やはり細打ちの蕎麦は良い。
まだまだ新蕎麦が出てから3ヶ月。多少太くても生粉打ちの
木香のような蕎麦は香りが良く、口の中で蕎麦の風味が広がり美味しい。
それはそれで美味しいのだが、細打ちの喉越しも捨て難い。
ズズッと手繰りこんだ歯切れの良い細打ち蕎麦は、リズミカルにストンと胃の腑に落ちる。
噛まずに飲むのが江戸っ子だなんて言うけれど、もちろんキチンと噛みますよ。でも飲むと言われるのも分かる。このリズミカルな食べ方はモグモグ系では絶対に味わえない。
相変わらずツユは弱めな感じだが、これはこの店の流儀。
蕎麦の旨さを殺すわけではないから大して気にならない。
ワサビも粉ワサビだが、私は蕎麦湯を飲む時にしか使わないからこれも気にならない。
本ワサビを使って欲しいというのは本音だし、そういう細かい点に姿勢が現れるとも思っている。
でも蕎麦が好きだから、アバタもエクボ。
さて初めて食べるひら野のご飯もの、ミニかきあげ丼。
どんな感じか期待しながら一口食べると、かなり甘い。丼ツユが随分甘いです。
かきあげは玉葱と桜海老。玉葱は火が通っていて甘味があるので、丼ツユの甘さがクドイ。
かきあげは、かなりきつめに揚げてあるのだが、中までカリッと火が通っているという揚げ方ではない。揚げながらコロモを重ねていき、層の厚い揚げ物にする蕎麦屋特有のかきあげではないですね。
蕎麦の美味しさと比較すると、かきあげ丼は随分と残念な印象でしたが、昼飯としてはお腹一杯になれる。かなり満腹になるので、これで945円なら文句はありません。
うどんが旨かったり天丼が美味しかったりする蕎麦屋も良い。刺身や珍味が素晴らしく、酒が美味しく飲める蕎麦屋も良い。
ですが、やっぱり蕎麦屋は蕎麦が命。
蕎麦がうまけりゃ、満足できるんです。
しかし蕎麦屋でLeft AloneをBGMとして聞くとは思わなかった。
ちぐはぐな所がひら野らしいと言えば、ひら野らしいか。

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