今日は1月7日。
七草粥を食べる日です。
正月におせち料理や餅ばかり食べていたのを通常の食生活に戻す日。
酒とご馳走で疲れた胃を気遣い、七草を炊き込んだお粥で優しくいたわる。
江戸時代には広く庶民まで広がった習慣ですが、既に鎌倉時代に七草粥が食べられていたとか。
セリ・ナズナ・ゴギョウ・ハコベラ・ホトケノザ・スズナ・スズシロ
春の七草ですが、昔のように道端で摘むことは出来ません。
最近はスーパーで七草粥セットなる物が売っているのですね。
と言うわけで、本日の朝食は七草粥です。
梅干、ほうれん草のお浸し、ゆり根の焚き物、大根の漬物、七草粥にナメコの味噌汁。
なんと質素な朝飯。
穀物と草だけ・・・・・
七草粥には塩味をつけていないので、梅干やお浸しの塩気が欲しくなります。
それを食べた後に甘く炊いたゆり根を食べる。
お粥に入っている七草のうちスズナは蕪、スズシロは大根なので、たまに口の中でコリッとした食感があって楽しめる。
最後にお茶と漬物で締め。

これだけのご飯ですが、ゆっくり食べればそれなりにお腹も膨れるというもの。でも、正月用に作った穴子の煮凝りが残っているのを思い出した。
穴子を煮て、その煮汁と一緒に冷蔵庫に入れておくと出来上がり。
熱いご飯の上に煮凝りを乗せると、固まっていた煮汁が溶けてくる。その溶けてきた煮汁が丼物のタレのようになって、ご飯に乗せただけで即席の穴子丼になっちゃうんですよね。
この穴子の煮凝りを、お代わりした粥に乗せて食べました。
朝から満腹です。
なんでも便利になった今となっては、お粥を炊くのも面倒だと言う人も多い。
でも我が家では毎年の行事です。
行事と言うほどのことでもないけれど、子供達には必ず食べさせている。
正月にはおせちを食べる。
おせちが終わったら七草粥を食べる。
日本の習慣。
大仰な話をすれば『国際人たらんとする者、まず日本人たれ』と言うことですか。
なんと大袈裟な。(笑)
本来は正月のご馳走から普段着の生活に戻る為の、質素な食事だった七草粥。
でも今では質素な食事なんかではありません。
七草はお金を払わないと手に入らない。
普段は炊飯器のボタンを押すだけで炊きあがるご飯なのに、鍋で粥を炊く。
多少のお金と手間がかかります。
でも多少なりとも手間をかけたお粥は優しい味に仕上がる。
食べれば優しさが体中に広がっていく。
七草粥ごときが、なんだか贅沢なご馳走に見えてきてしまいます。

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